Index Top With the Little Fairy 銀狐の歌 キツネガミの狂騒曲 Another World |
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With the Little Faiy |
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登場人物 ◇ 日暈 慎一 Higasa shinichi 種族:人間 性別:男
職種:準一級非公式退魔師 早瀬工科大学二年生。 年齢:20歳 身長:174cm 体重:63kg 体格:細身で筋肉質 好きなもの:食べ物、ケンカ 嫌いなもの:酒、変な雰囲気、悪のり、いたずら 趣味:読書、修練 技能:合成術、戦闘技術、家事全般 術:A 属性:雷、火薬 >>使用する術 プロフィール : 日暈宗家の次男で、大学近くのアパートで一人暮らし。 基本的に真面目で淡泊な性格であるが、根本的な何かが微妙にズレている。普通に見るなら典型的な優等生で、実際に成績はよい。 冷静なようで、血の気が多い。日暈一族の中で最も戦闘狂の傾向があると言われ、普段からうっすらとした狂気を目に宿している。浩介曰く、優等生っぽいけど何か危ないヤツ。 真面目であるが、かなり面倒くさがり。 本好きで変な友達が多く、色々と顔が広い。変なことに巻き込まれやすく、色々と記憶に残ることをやらかしているので、大学内では有名人。 大食いで好き嫌いなく何でも食べる。また、食べ物に釣られやすい。去年の学園祭の大食い大会でカレーを13杯食べて優勝。1万円分の図書券を手に入れる。 ただし、酒には滅法弱く、コップ一杯でも潰れてしまう。しかも、一度酔うと酔いが覚めるまで怖ろしく不機嫌になり、近づく相手に誰彼構わず殺気を向ける。 この状態で暴れ出すと凄まじく厄介。 霊力と気を合成した剣気を用いる合成術を操る。退魔師としての戦闘能力はかなりのものだが、戦闘以外の儀式などは苦手。日暈の秘伝や奥義を教えられていないため、日暈家の正式な退魔師には力及ばない。 術具近代化プロジェクトの一人。 兄の達彦と妹の千歳がいる。 ◇ カルミア(偽名) Kalmia 種族:妖精 性別 :女
職種:学生らしい 年齢:不詳(外見12歳) 身長:18cm 体重 :21g 体格 :子供 好きなもの:水? 嫌いなもの :怖いもの、気持ちの悪いもの 趣味:他愛のないお話 技能:魔法、記憶術 魔法:D 属性:氷、風、精神 >>使用する魔法 プロフィール : 精霊界からやってきた妖精の女の子。 夕立の中で慎一に助けられ、契約する。 契約内容は、活動エネルギーを少し分けて貰う代わりに、慎一のために魔法を使うというもの。契約は一応主従関係のない対等なものだが、一方的に破棄出来る権利を持つ慎一の方が事実上上位である。もっとも、慎一は条件を付けたことを完全に忘れていて、カルミア自身もなんとなく覚えている程度。 明るく無邪気な性格。慎一のことを慕っていて、基本的に慎一の言うことは素直に聞く。慎一の術者としての実力を見てからは、尊敬と憧れのような感情も抱く。 慎一とは兄妹のような関係。 好奇心が強く、色々なことに興味を示す。怪談などの怖い話がが苦手。意外と熱い一面もあり、一度やると決めたことは最後までやり遂げる。 魔法を使えるものの、強い魔法を使うことは出来ない。 しかし、術とは違う特殊な効果を持つものが多い。布の組替えなど術では難しいことが、簡単に出来たりする。 人界では水しか飲まない。人間の食べ物を摂取すると、身体に重大な変調をきたすため。塩素を含んだ水を飲むと酔っぱらったようになる。 契約が続いている限り、空腹になることはない。 掟など制約が多く、自分の素性を話すことはない。 見た目は子供であるが、その年齢を人間に換算すると大体二十歳より少し前程度のものらしい。だが、妖精にとって年齢はあまり意味の無いものでもある。 ◇ 木野崎 結奈 Kinosaki Yuina 種族:人間 性別:女
職種 :準一級見習い退魔師 早瀬工科大学二年生 年齢 :20歳 身長 :163cm 体重 :52kg 体格 :骨太 好きなもの:酒、面白いこと 嫌いなもの :退屈、暇 趣味 :やおい同人 技能 :式鬼蟲、同人活動、策略 術 :B+ 属性 :蟲、炎 >>使用する術 プロフィール : 沼護分家の木野崎家の次女。早瀬工科大学二年生。 唯我独尊な性格で、好奇心が強く、悪知恵も働き、行動力は恐ろしく強い。だが、どこか抜けていて、勢いで行動した後で後悔することも多々。もっとも、立ち直るのも早い。性格はエグいが、人並みの良心は持ち合わせている。 頭の回転は速いのだが、なぜか成績はあまりよくない。 式鬼蟲を用いた変則的な戦術と、高い医療技術を持つ。本気を出せば慎一に勝てると言い張るが、具体的根拠はない。実際のところ、決闘では確実に負けるが、策略を巡らせればもしかしたら勝てるかもしれない。 漫画研究部に所属する腐女子。部内の順位は四位。同人即売会が近くなると、修羅場を繰り広げているらしい。仕送り及び収入の多くを趣味に使ってしまうため、貧乏。オカルト研究会を掛け持ちしている。 浩介は漫画研究部の友人。 大学での勉強に加え、それらの趣味と退魔師としての勉強や仕事など全てを並行させてしまうほど、時間の使い方が上手い。 慎一のことは知っていたが、面倒を避けるため関わることはなかった。その後、沼護家の試験にかこつけ飛影を手に入れるために接触。 スタイルはいいらしい。 無類の酒好き。三歳年上の姉である秋奈がいる。 ◇ 飛影 Tobikage 種族 :五級位の憑喪神 性別 :男
職種 :結奈の居候 年齢 :0歳(見た目10歳ほど) 身長 :141cm 体重 :33kg 体格 :しっかり 好きなもの:平穏な生活 苦手なもの :同人誌 趣味 :勉強、修行、料理 技能 :法術、基礎体術、家事全般 術 :D 属性 :鋼、風 >>使用する術 プロフィール : クナイの憑喪神。ヒエイではなく、トビカゲと読む。 自分を憑喪神として具現化させた寒月を、親のように考えている。 結奈が日暈家との技術取引で手に入れた。まだ身体を得て時間がたっていないので、それほど強くはない。 本来の姿は烏。元は普通の烏だったが、いつの間にか両翼を漫画の鳥のように手として動かせるようになっている。 真面目な性格だが、天然ボケ。結奈を自分の主と認識し、結奈の言うことには素直に従う。ただ、思いつきの行動に苦労している。 そのためか、まだ幼いのに妙に老けた雰囲気を持つ。普段から結奈の身の回りの世話をしているため、家事全般が得意。特に料理が得意で、大抵のものは作れるらしい。 武器兵器マニアの傾向がある。 長時間人間の姿を取ることは出来ない。 元が鍛えられた鋼ということもあり、通常の状態でも身体は鋼のように硬く、手足を刃物状に変化させることが出来る。身体を依代に戻すことにより、依代の性能を格段に高めることが出来る。 以前、結奈にBL同人誌の色塗りの手伝いをさせられ、それが強烈なトラウマとなってしまった。以後、内容に関わらず同人誌には近づこうともしない。 依代のクナイは懐に隠している。烏の姿の時は背中に背負っている。 不幸属性所持。 その他の登場人物 ◇ 櫻井兄妹 プロフィール: 慎一の友人。双子の兄妹。非常に仲がよい。 兄の和宏は陸上部に所属。脳天気な性格。 妹の千尋は文芸部に所属。おっとりした性格。 似ているようで似ていない双子。よく一緒にいるので、ブラコン、シスコンに見えるが、それぞれ彼女彼氏がいる。もっとも、噂では相手も双子の姉弟らしい。真偽は不明。 性格は、割とまとも。 ◇ 古河 政明 Koga Masaaki 種族:人間 性別 :男 職種 :大学生 年齢 :22歳 身長 :186cm 体重 :86kg 体格 :筋肉質 プロフィール: 空手部部長兼主将。四年生。 古河一心流道場の六代目。子供の頃から古武術を教えられている。正確には空手ではないのだが、古武術を扱う部活がないため、武術としての傾向が似ている空手部に所属している。 鍛え抜かれた体躯を持ち、その実力は一級。性格は真面目で厳格。武器の扱いにも長け、殺人技術をも教えられている。 慎一の高校時代の噂話を聞き、部への勧誘がてら決闘を持ちかけ、一撃で倒された。自信をへし折られたことで自己を見つめ直し、より鍛錬を重ね、慎一を倒すことを目標とする。 以後、何度も慎一に試合を挑み、ことごとく敗退してる。ちなみに、食べ物で釣っていて、慎一も釣られてしまう。 十二回目の決闘で、常識を超えた日暈流体術指刃を見せつけられたのを最後に、慎一との勝負を諦めた。理由は、次に闘ったら本物の殺し合いとなるから。 口には出さないものの、慎一がなんとなく普通の人間とは違うと気づいている。 大学の成績は優秀。卒業後は、自衛官になるらしい。 ◇ 魔術研究部 大学の非公認サークル。4人構成。 進歩的悪魔崇拝主義者を自称し、魔王召喚を最終目標として月一の割合でサークル棟の一室を占領し悪魔召喚の儀式を行っている。 術師の資質もなく、儀式もちゃんぽんなので、何の召喚も出来ていない。だが、変な香を炊いたり、怪しげな呪文を唱えたりと迷惑な連中。 オカルト関係の知識はそれなりに豊富。 儀式を行うたびに、慎一が引っ張り出され、後始末を押しつけられている。大抵、殴る蹴るの力業で片付けている。 だが、何を間違えたか、儀式で魔界との扉を開きかける。さすがに危険と判断され、慎一に術の封印を喰らった。だが、本人達はそれに気づいていなく、魔王召喚を諦めて居ない模様。 ◇ 鈴木 彰人 Suzuki Akito 種族:人間 性別:男 職種 :大学生 年齢 :22歳 身長 :172cm 体重 :64kg 体格 :普通 プロフィール: オカルト研究会の部長。四年生。 飄々としていて、どこか浮世離れした雰囲気を持つ青年。極めて霊感が強く、幽霊程度なら見ることが出来る。人外もなんとなく感じ取ることが出来るが、術は使えないため、認識することは出来ない。 暇があると、オカルトスポットに出掛けて、テントを張って野宿している。何度も幽霊を目撃し、本物のオカルトグッズもいくつか所持している。怖いモノ知らずで、無謀な行動が目立つ。 幽霊を追い払う程度は出来る。 慎一と結奈が霊感とは違う力を持つことに気づいて、よく話しかけている。もっとも、肝心な情報は引き出せていない。 中杉神社の合宿の後、退魔師の存在をぼんやりと認識する。 ◇ 大前 仙治 Omae Senzi 種族 :四級位の狼神 性別 :男 職種 :山神 年齢 :200歳ほど(外見30歳) 身長 :168cm 体重 :61kg 体格 :普通 術 :C 属性 :土、木 プロフィール: 茨城県の山奥にある中杉神社の主。 いたずら好きな性格で、ノリがよい。 暇を持て余していたところに、結奈に慎一をからかうイタズラを持ちかけられる。最初は興味本位に聞いていただけだったが、古文書五冊に釣られて引き受ける。 怪しげな結界を張ったり、彰人を誘い出したり、神社から部下の神を出払わせたりと、結奈と連絡を取りつつ、計画を進める。ただし、これらは捕まってもおかしくない犯罪寸前の行為。 結果、慎一にスタープラチナばりのラッシュを喰らい、全身打撲に数十ヶ所を骨折、血まみれのぼろ雑巾となった。後で結奈に動ける程度に治してもらう。 一応、古文書は貰ったが、軽率な行為を行ったことで上司に怒らた。 現在自宅療養。 一尺三寸福ノ神では酔い潰れた時に介抱されたお礼として、小森一樹に福の神を宿したお守りを渡している。 この頃には、慎一から受けた傷は完治している。 不用意な性格のため、無自覚に余計なことをして災難にまきこまれている。そのために、厄除け代わりに鈴音を作ったが、酔った勢いで一樹に渡してしまった。 ◇ 鬼門寺 智也 Kimonji Tomoya 種族:人間 性別:男 職種 :大学院生 年齢 :23歳 身長 :180cm 体重 :67kg 体格 :筋肉質 プロフィール: 漫画研究部部長。大学院生。 術 :? 属性 :夢 >>使用する邪術 世間一般で言われるオタクと真逆の容姿を持つ青年。入学試験を一位で通り、四年連続の主席を経て、院生となる。勉強だけでなく、運動能力でも空手部部長の古河政明に匹敵するほど。 性格は一見すると朗らかな好青年であるが、浩介はおろか結奈さえ容易く圧倒するほどの迫力を見せるらしい。部員の多くには、壊れた人間扱いされている。 演説を始めると止まらない上に、明らかに不自然なことなのに聴衆を引き込む強いカリスマ性をも持ち合わせいる。 名門鬼門寺家の三男だが、実家との付き合いはそれほど深くはない。 過去に女性関係で望まぬ修羅場を体験したらしく、現在では生身の女性に女性としての興味を一切持っていない。特に、金や地位や顔だけしか見ていない相手は、男女問わず嫌悪感を露わにする。 剣道の経験がある模様。 高校生の頃に事故に遭い、臨死体験を経て性格が大きく変わってしまった。臨死体験の際に、夢の魔物を取り込んだと言われている。そのため、眠っている最中は邪術を扱うことができる。 PNは書神氷雨 ◇ アルフレッド・ワシントン Alfred Washington 種族:人間 性別:男 国籍:アメリカ合衆国 職種 :早瀬工科大学四年 年齢 :22歳 身長 :196cm 体重 :94kg 体格 :筋骨隆々 >>夢の世界で使用する術・技 プロフィール: 漫画研究部副部長。語学留学生のアメリカ人。 アルフと呼ばれることが多い。 インチキアメリカ人という言葉が怖いほど似合う青年。英語混じりにしたり変なアクセントを使ったりと明らかにおかしな日本語を使う。また、日常的に言動が大袈裟でテンションも高い。それは素の性格らしい。 しかし、普通に日本語を喋ったり書いたりはできるらしい。だが、普通に喋ることは滅多にない。 金髪碧眼でボディービルダー以上に分厚い筋肉を持っている。全体的に暑苦しく、クドい容姿。リリルには本当に人間なのかと疑われた。というか、既に人外の一種と見られている。 もっとも、非常識なまでに鍛えまくっているため、体力とタフネスは凄まじく、慎一の柔術技を喰らって平然と起き上がるほど。 ボクシングを囓っているらしく、その異様な筋肉から繰り出されるパンチは、並の人間なら一撃でノックアウトしてしまうほどの威力を持つ。 頭はいいらしいのだが、基本的にその場のノリと勢いで行動しているため、周囲からはよくも悪くもバカ扱いされている。慣れない人間が見ると非常識の一言。 しかし、凄まじくマイペースなため何を言われても気に留めない。 言動とは裏腹に、絵や文章など創作の才能は豊富で、慎一も驚くほど。 漫研順位は2位 ◇ 佐々木 綾姫 Sasaki Ayame 種族:人間 性別 :女 職種 :早瀬工科大学三年 年齢 :21歳 身長 :152cm 体重 :49kg 体格 :小柄 >>夢の世界で使用する術・技 プロフィール: 漫画研究部書記。 大学三年生であるが、中学生と間違われるほど幼い外見をしている。黒髪を腰下まで伸ばし、いつもゴスロリなどの変な服を着ている。しかし、存在感が薄いため、奇妙な外見でもそれを不自然と見る人は少ない。 綾姫という名前のため、他人に自分をヒメと呼ばせている。大学の講義などでない限り、ヒメと呼ばれないと返事をしない。マイペースでエグい性格だが、智也やアルフレッドよりは常識を持ち合わせている。 端から見れば痛い格好や言動も、全部分かった上でやっているらしい。 小柄な体格とは裏腹に、かなりスタイルは良好。ただ、服を着ると幼児体型になってしまう。本人は着やせするタイプと主張している。 理由は不明だが、スコップを扱うのが得意で、小さな身体からは想像できないような巧みさでスコップを操る。慎一は全身の筋肉の連動が上手いと考えている。 スコップと日傘を用いた謎の戦闘術を習得している。 もっとも漫研順位3位の実力は本物。 憑喪神三姉兄妹 ◇ 吹雪 Hubuki 種族 :三級位の憑喪神 性別 :女 職種 :日暈家の守護者 年齢 :500歳ほど(外見10代前半) 身長 :145cm 体重 :34kg 体格 :すっきり 術 :A+ 属性 :鋼、氷 プロフィール: 破魔刀吹雪の憑喪神。 日暈宗家の雪月花三姉兄妹の長女。 半身である黒猫の粉雪を連れている。 外見は十代前半の少女。老婆のような口調で喋り、いつも狡猾な微笑を浮かべている。力はそれほどでもないが、非常に頭の回転が速い。 本来の姿は、白い大猫。 甘い物好きで、特にプリンが好物。 暇があると妹の桜花とケンカしている。本人曰く姉妹のスキンシップ。 機械音痴。 依代である破魔刀吹雪は、刃渡り二尺。対の破魔刀粉雪は一尺六寸。 ◇ 寒月 Kangetsu 種族 :三級位の憑喪神 性別 :男 職種 :日暈家の守護者 年齢 :500歳ほど(外見20代前半) 身長 :177cm 体重 :75kg 体格 :がっしり 術 :A+ 属性 :鋼、月 >>使用する術 プロフィール: 破魔刀寒月の憑喪神。 日暈宗家の雪月花三姉兄妹の一人。 憑喪神の秘術を使い、飛影の身体を作る。 外見は黒髪と黒服の、二十代前半の男。普段は兄貴肌の青年。野生動物のような獰猛さと思慮深さを持ち合わせている。本来の姿は、鬣を持った漆黒の狼。 生真面目な日暈当主の恭司を苦手としている。三姉兄妹の中では一番強いものの、桜花と吹雪には弱い。三人の中ではブレーキ役。 無類の酒好きで酒豪を自称していたが、飲み比べで結奈に敗北。ちょっと凹んだ。以降、結奈をウワバミと呼ぶ。 敬史郎は呑み友達。 依代である破魔刀寒月は、刃渡り三尺五寸、身幅と厚さもある、鉈のような大太刀。重さは三キロを超える。強度も破壊力も扱い難さも桁違い。普段は鞘袋に入れて持ち歩いている。 ◇ 桜花 Ouka 種族 :三級位の憑喪神 性別 :女 職種 :日暈家の守護者 年齢 :500歳ほど(外見20代後半) 身長 :167cm 体重 :53kg 体格 :普通 術 :A+ 属性 :鋼、風 >>使用する術 プロフィール: 破魔刀吹雪の憑喪神。 日暈宗家の雪月花三姉兄妹の次女。 外見は二十代後半の女性。お淑やかな淑女といった容姿。本来の姿は大きな狐。 いつもにこにことしていて一見穏和に見えるが、かなり腹黒い性格。しかし、狡猾さでは吹雪に一歩劣る。 妹なのになぜ年上の身体なのかを大昔から気にしている。またオバサンなどと言われると非常に怒るので禁句となっている。 和菓子が好きで、団子が好物。 暇があると姉の吹雪とケンカしている。本人曰く姉妹のスキンシップ。 依代である破魔刀吹雪は、刃渡り二尺三寸の打刀。超高速の伸縮と硬の形状変化を用いた特性を持つ。 日暈家の人間 ◇ 日暈 恭司 Higasa Kyouji 種族 :人間 性別 :男 職種 :日暈家当主 年齢 :80歳 身長 :171cm 体重 :63kg 体格 :細身 術 :AAA 属性 :火薬、雷 >>使用する術 プロフィール: 日暈宗家の当主。慎一の祖父。 人間では日本国内最強の男。霊力、気、魔力の三種類の力を合成させ、凄絶なまでの破壊力を生み出す。その他多数の奥義、切り札を持ち、全力を出した時の強さは、常識を越えたものとなる。身体と技術のほとんどが戦闘に特化しているので、戦いに関する事以外の儀式などは苦手。 生真面目で厳格な性格。普段は落ち着いた老人の振りをしているが、仕事など気を引き締める時には本来の性格を露わにする。 さらに日暈一族の例に漏れず、絵に描いたような戦闘狂。 寒月の使い手。純粋に大火力、大破壊力を用いた攻撃を得意とする。小細工は使わない。というか、小細工はむしろ特性である破壊力を殺いでしまう。 非常に日暈らしい剣士。 老齢だが、機械類にはかなり詳しい。 ◇ 日暈 克己 Higasa Katsumi 種族 :人間 性別 :男 職種 :一級退魔師 年齢 :53歳 術 :AA+ 属性 :火薬、風 >>使用する術 プロフィール: 慎一の父親、恭司の息子。 妻は河音宗家の次女。 当主恭司に次ぐ実力者。単独でも他の守護十家の当主と互角以上に戦うほどの戦闘力を持つ。日暈家の退魔師の例に漏れず、戦闘以外のことは苦手。 桜花の使い手。破壊力よりも機動力に重点を置いた戦闘を好み、俊敏性だけならば恭司をも上回る。剣術よりも体術に優れ、刀はあくまで手の補助であると言い切る。呼吸の間隙を突いて放たれる打撃は、見えているのに避けることができない。 戦闘スタイルは、旋刃法を用いた迫撃戦。 性格はおとなしく、温厚。年相応の落ち着いた雰囲気を漂わせる男。しかし、その実、慎一に次いで危ないと言われる。 ◇ 日暈 沙夜 Higasa Sayo 種族 :人間 性別 :女 職種 :一級准退魔師 年齢 :50歳 日暈慎一の母。元河音宗家の次女。 おっとしていて何を考えているのかは分かりにくくマイペース。河音の血筋であるため、非常に高度な幻術を扱う。仕事は早いらしい。 ◇ 日暈 達彦 Higasa Tatsuhiko 種族 :人間 性別 :男 職種 :一級退魔師 大学院生 年齢 :22歳 身長 :177cm 体重 :64kg 体格 :すっきり 術 :AA- 属性 :火薬、音 >>使用する術 プロフィール: 慎一の兄。日暈宗家の長男。 二刀流の使い手で、技を使い戦う。力や俊敏性を主とする日暈の人間とは少し毛色が違い、加えて術力に音の属性を持つなど、風変わりな男。 振動を用いた戦闘法は、日暈一族の歴史を見ても有数の破壊力を持っている。また、剣気の制御力も非常に高い。反面、純粋な剣気はさほど強くはない。 とぼけた好青年で、長男であるが長男には見えない。 面倒ごとを慎一に押しつけることが多いので、次男である慎一が長男のような性格になってしまった。そのことについて反省している様子はない。 親や弟に比べると戦闘狂の傾向も少ないものの、やはり笑いながら人の首をへし折れるような人間ではある。 現在は都心の大学にて勉強をしている。成績は非常に優秀。大学院が終ったら帰ってくることになっている。 ◇ 日暈 千歳 Higasa Chitose 種族 :人間 性別 :女 職種 :準一級非公式退魔師 高校生 年齢 :17歳 身長 :157cm 体重 :48kg 体格 :平坦 術 :B+ 属性 :火薬、風 プロフィール: 慎一の妹。日暈宗家の長女。 一刀流で基本的に斬り主体の剣技を用いる。普通とも言えるし、王道とも言える。本人は普通と言われることを嫌っている。 どこか結奈に似た性格で、慎一には本当に日暈の人間かと疑われていたりする。盗み食いの常習犯で慎一の食べ物を盗んでは殴り合っていた。達彦の食べ物を盗むと危険なので、達彦のものには手を出さない模様。 好奇心が強く、面白いものを探すのが趣味。 隣の市の高校に通っている。 慎一を「アニキ」と呼び、達彦は「兄さん」と呼んでいる。 宗家の中では機械などデジタル機器に一番強い。 ◇ 日暈 真美 Higasa Mami 種族 :人間 職種 :準一級非公式退魔師 大学一年生 年齢 :18歳 身長 :162cm 体重 :50kg 体格 :普通 術 :B+ 属性 :火薬、火 プロフィール: 慎一の許嫁。日暈分家の長女。 四歳年上の兄が一人いる。 慎一には子供の頃からよく懐いていて、ひな鳥のようにいつも後をついて回っていた。一方、思いつきから妙なことをして慎一がその事後処理を行うのは、当時から今まであまり変わっていない。 どこか幼さの残る外見で真面目でおっとりした性格であるが、重度の天然ボケ。よく突拍子もない行動を取り、周囲に迷惑をかけている。 本人が自分は変であると自覚していないため、直る気配はない。 得物はノコギリのような破魔刀枯羽。切れ味よりも相手に痛みを与えることを目的に作られた代物。他人が痛みにのたうち回る姿を見るのが好きというサディスティックな一面も持つが、やはり本人に自覚はない。 その無自覚な攻撃性の高さから、一時は生涯軟禁という処置も言われていた。だが、慎一が縛めとなることで普通に生活できている。 一族全体からは慎一は真美を抑えておく檻のようなものと見られているが、真美の天然ぼけのせいで隙間は多い。 ◇ 紙記 Shiki 種族 :五級位の式神 性別 :女 職種 :家政婦 年齢 :105歳(外見30歳) 身長 :156cm 体重 :48kg 体格 :普通 プロフィール: 日暈宗家に使える式神の家政婦。 一世紀ほど前に日暈家に嫁いで来た森棲家の娘が作った。人手不足解消の意味もあるが、屋敷内にあるものを不用意に他人に見せないことを主目的としている。 自己主張を行うことは少なく、家人の頼みや命令には極めて従順。料理から力仕事まで、大抵の事をそつなくこなす。しかし、自我が薄いというわけでもない。 暇なときは趣味の絵を描いている。雪月花三姉兄妹と気が合うらしい。 日暈家の人間からは紙記さんと呼ばれている。 術はほとんど使わない。 外伝 一尺三寸福ノ神 ◇ 小森 一樹 Komori Kazuki 種族:人間 性別:男 職種 :早瀬工科大学二年生 年齢 :20歳 身長 :167cm 体重 :52kg 体格 :細い プロフィール: 漫画研究部6位。結奈や浩介とは部活友達。 酔いつぶれた仙治を交番に連れて行ったお礼として、福の神の鈴音を譲り受ける。鈴音に付いては訝ったものの、割とあっさりとその存在を受け入れた。 身体が細く、さほど体力もない。眼鏡モヤシなどと呼ばれることもあった。あまり自己主張をすることもなく印象も地味。見た目通りの大人しい青年である。ただ、性格は濃く、結奈が積極的に手を出さない人間の一人らしい。 非常に頭は良く機転も利き、手先も器用。また、智略に長け、頭を使った勝負では、結奈でも勝率三割を切る。カードゲームやボードゲームが得意で、鬼門寺智也との実力はほぼ互角。 小学生の頃にソロバン塾に通っていたおかげか、計算については常人離れした力を見せる。数桁の計算なら、数秒の暗算で答えを出せる、その派生の技術か、桁違いのギャンブルの素質を持つが、一切金品は賭けない主義。 反面、文章を書くのが苦手。 意外と悪戯好きで、サドっけがある。 かなり絵が上手いが、きれいな絵というよりも精緻で芸術的な絵。 術などの素質はない一般人。社会人の姉いる。 With the Little Fairyでは合宿に参加した漫画研究部員として登場。 >>夢の世界で使用する術・技 ◇ 鈴音 Suzune 種族:準五級位の福神 性別 :女 職種 :守り神 年齢 :0歳(外見14歳) 身長 :39.5cm 体重 :約400g 体格 :普通 >>使用する術 プロフィール: 小さな福神の女の子。 仙治が一樹と渡したお守りから生まれた福の神。お守りを依代としているため、式神に近い存在。もっとも福の神という肩書きは飾りではなく、自分が主と認めた人間に小さな幸運を運ぶ力を持っている。 明るく元気でとにかくマイペースに行動する。一樹のことを自分の主と認め、一樹サマと呼ぶが、あまり敬っている様子もない。普段は気の強いことを言っているが、実はかなりの小心者で寂しがり屋。 頭の程度は小学生高学年レベルと、一樹は見当をつけている。 簡単なものながらも法術が使える。 ◇ 琴音 Kotone 種族:準五級位の厄神 性別:女 職種 :守り神? 年齢 :0歳(外見17歳) 身長 42cm 体重 :約400g 体格 :普通 >>使用する術 プロフィール: 小さな厄神の女の子。 福の神である鈴音の半身である存在。福の神が作り出す運勢の歪みを正すために、鈴音の裏人格のような形で存在している。身体を共有していて、人格が変わると服装や容姿まで変化する。ある程度記憶の共有もしている。 見た目は鈴音よりも大人びいた銀髪の少女。服装は赤い衣に、黒い袴とかなり派手である。 一樹に対して友好的な鈴音に対して、かなり反抗的で自信過剰な性格。しかし、根本的な部分は鈴音と変わっていない。 非常に涙もろい。 基本的なスペックは鈴音と変わらないが、精神年齢が鈴音よりも少し上のため、鈴音よりも物事を冷静にみることができる。 〈 作中に登場する術・技 〉 ◇ 日暈 慎一 合成術 日暈家の血継術。二種類以上の術力を合成し、高い爆発力を持つ剣気を作り出す。火薬のような力と表現されることが多い。 自分の力を半分づつ使い、二種類の力を生み出す。二種類の力を合成することにより、効果を高める仕組み。その火力は霊力だけの時の二倍から、瞬間的に五倍ほどまで調整可能。 合成術によって放たれた術は、高い術式破壊特性を持ち、ほとんどの術を破壊してしまう。結果、合成術に複雑な術は通じず、単純な火力勝負となる。逆に、合成術の剣気で複雑な術を組むこともできない。 火力と引き替えに術の精度と持続力が犠牲になるため、迫撃戦以外には使用しにくい。だが、迫撃戦では無類の強さを持つ。 普通に霊力のみで術を使うことも出来る。 逆式合成術 合成術の真逆の原理。 二種類以上の力を合成し、極めて高い精度と強度を持った堅力を作り出す。反面、爆発力や術の規模は犠牲となってしまう。 逆式合成術で作った術式は、合成術の剣気に触れても壊れることはない。その点から、合成術への数少ない対抗手段と言われることもある。 血継術でないので誰でも使えると言えるが、合成術の応用として覚えられる日暈家の人間を除いては、日本中で使える者は十人程度しかいない。 合成術の爆発力と逆式合成術の強度を利用した攻防が日暈の本気の戦闘方法。戦闘中に堅力自体で術を組むことは少ない。 - 体術・剣術 - 牙突(仮) 高速の突進からの突き。正式な名称はないが、その構えと動きから牙突と勝手に呼ばれている。得物なしでも撃てる。 単純な動きだが、速度も威力も桁違いである上に、慎一の反射神経も常人離れしているため、防御も回避も難しい。攻略法は真正面からのカウンターだが、その実行も難しい。 政明との決闘では、あえてカウンターを食らった。 左右どちらでも撃てる。 難易度1 日暈流体術 日暈家の人間は扱う体術。素手とは思えない破壊力を生み出す。 指刃 指先や手刀で、人体を斬る。指先で刺すことも可能。術を組み込むと、手が文字通りの刃物と化し、身体を切断することも可能となる。 術未使用では見た目は派手だが、意外と攻撃力は低い。 肢刃という技の一部。 難易度5 指刃・穿 伸ばした指で身体を突き刺す。軽く穴を開ける程度から、中指全てを突き刺すまで。 難易度6 指刃・爪 伸ばした四本の指で身体を斬る。獣に引っかかれたような跡が残る。 難易度5 抜刀術・二手 縮地の術から放たれる超高速の抜刀術。最初に得物を弾き相手の正面を開け、軌道を変えた刀の物打ちで相手の急所を突く。攻撃後は素早く後退して、通常の構えを取る。一瞬で行われる奇襲攻撃と退避。 予備動作を切り捨てているため、察知は非常に難しい。速攻性の反面、最小限の動きしか乗せられず、片手のため、非常に軽いのが欠点。防御に回った相手にはまず効果が無い。 - 通常の霊術 - 閉門の式 異界との門を閉じる。血の媒介が必要。口寄せの術の応用。 難易度6 解門の式 異界との門を開ける。血の媒介が必要。口寄せの術の応用。未登場。 難易度6 封印の式 術の使用などを封じる。ただし、力量次第では自力で外すこともできるため、完全に術を封じることはまず不可能。 難易度6 解印の式 封印の式を外す。未登場。 難易度6 封監の術 霊力による結界で、対象一人を閉じ込める。物理的に非常に頑丈で、単純な力ではなかなか壊せない。術式破壊が通じるので、術を用いて壊すことはできるが、バックファイアで自爆する危険性も高い。 難易度5 光明の術 灯りを作る。光度は自由に変えられる。 退魔師の基本術。 難易度1 口寄せの術 自分の持ち物を手元に呼び出す術。アパートから破魔刀や小柄などを呼び寄せた。契約した生物を口寄せすることも出来る。 一応、カルミアを口寄せすることも可能。 難易度4 憑依解除 憑依した者を、被憑依者から叩き出す。 難易度4 縫留めの術 刀などで、相手を壁などに張り付けにする術。刀は相手を透化しているので、身体に傷は残らない。ただし、術を解除すると、透化が解け縫い止めた相手の身体を破壊する。 容易には外せない。この状態から拷問や尋問に移る。 難易度5 霊糸縫合 霊力を糸状にして傷口を縫合する応急処置の術。霊力の糸なので抜糸の必要はない。普通は、縫合した後に治癒の術をかける。 難易度4 不動の術 任意の対象を動かなくする。 その位置に固定することに使うのが主だが、擬似的な質量を与えることも可能。 難易度3 口寄せ・玄室瘴門 日暈宗家が収める太古のマガツカミを封じた鉄剣の瘴気を口寄せする。非正式退魔師は、口寄せの媒介となるものが必要。瘴術の起点となる術。 瘴気に触れたものは、生物無生物問わず風化したように朽ち果てていく。相手を脆くして破壊効果を高める仕組み。日暈家の人間や、剣気や堅力、防護術を掛けたものには効果はないが、それ以外のものは敵味方、生物非生物問わず、強い朽化作用を及ぼす。また、瘴気による傷は非常に回復が遅い。 この瘴気を操る術系統は、瘴術と呼ばれる。 合成術、逆式合成術、瘴術を同時に使いこなすのが、日暈流戦術の基本であり完成系である。しかし、瘴術は味方にも影響が出るため使われないことも多い。 封気開放 胸の術印から、霊力や気を開放して自分のエネルギーへと変換する技術。エネルギー貯蓄の術印に、普段から力を溜めておき、必要な時に開放する。全てを開放した際には、術力総量が実質五倍近く増強される。 長期戦や、強敵との対峙の際に使われる。 胸に刻んである術印は、通常見えない。 難易度4 - 合成術 - 限開式 身体のリミッターを外し、限界以上の力を引き出す術。日暈家の十八番。使用時は、合成術で身体の耐性を高めるため、普通の術者よりも長時間維持でき、負荷の影響も少ない。 慎一は二段階の使用が可能。 一段階目の持続は10分ほどで、疲労が膨大なだけで後遺症はない。 二段階目の持続は1分ほどで、使用後は全身に微細な傷が走り、しばらくまともに動けなくなる。 なお、普通の術師が二段階使うのは、自殺行為。 難易度5 刺突・雷 限開式を使用した状態からの、突撃刺突。防御ごと相手を貫通する。避けられたら、即座に砲華の術の連打に移行。相手が態勢を崩すと同時に、再び突進と突きを行う。 超高速遠近連続攻撃。 武器に雷の術を纏わせることもある。 慎一の必殺技のひとつ。 難易度7 天壊砲 許容量限界まで術力を引き出し、合成術により純粋な衝撃砲として発射する。単純な術だけに、破壊力は極めて大きい。通常状態でも、十階建て程度の鉄筋コンクリートビルを簡単に消し飛ばせる。 一方集中や、拡散などの形態も取れる。 慎一の必殺技のひとつ。 難易度7 反応壁 攻撃に反応して爆発する剣気の障壁。大きさや爆発力は調整可能。爆発によって攻撃威力を殺す反応装甲のような仕組み。相手が手足などで攻撃すれば、爆発によって相手にダメージを与えることができる。爆発は指向性を持っているものの、反動もあるため、防御として鉄硬の術などを使う。 剣気を集中固定するのに一秒ほどの時間が必要。 爆発力が大きいと反動で自分もダメージを受ける。達彦との戦いでは通常使わないほど大量の剣気を組み込んだので、自分にも大きなダメージがあった。 難易度4 秘術・飛翼 浮遊の術で身体を浮かせ、背中から剣気の翼を作り出し飛ぶ技術。翼の印から発動する。 世界的でも珍しい生身の人間が、道具無しで飛ぶ方法。剣気の加速を強めることで、かなりの高速で空中を移動することができる。 ただし、自在に空中を移動するには、非常に高い制御技術を必要とする。加えて、剣気の消耗も非常に大きいため、長時間飛び続けるのは難しい。 しかし、慎一は直線で飛ぶことしかできず、戦闘で飛ぶ必要も感じていないため、突進の加速用として使っている。 難易度8 真空多重反応壁 十枚の反応壁の間に、真空の波紋遮断を組み込んだもの。反応壁で攻撃を防御しつつ、真空によって波紋を遮断する。慎一の考えた震撃の防御方法。 完全に無効化はできなかったものの、震撃の威力を大幅に削ることができた。 しかし、剣気の消費も大きく、防御効率は高くない。 難易度6 大牙 飛燕の術と破鉄の術の応用。砲華の術と破空の術でも使用可能。主に武器によって使われるが、素手でも使うことはできる。 手に持った武器を芯として、十数倍の大きさの半実体の巨大武器を造り出し、それによって相手を攻撃する。一振りで一回という使い方をされる。破壊力は大きいが、効果は一瞬なので意外と術力消費は少ない。よく使われる近距離系攻撃術のひとつ。 武器本来の攻撃力にはさほど左右されない。 難易度3〜 大牙装填 剣気とともに、武器に大牙の術式を組み込む。 特定の条件とともに、大牙が発動される。 難易度4〜 飛雷 合成術の爆発力を利用して、持っている物を飛ばす。小柄を飛ばすのに使うことが多い。速度は80m/sほど。放たれた矢と同じくらいの速度。 難易度3 重断 一度切先を地面に刺し、刀身を跳ね上げて放つ飛翔斬撃。 砲華の術、破空の術の上位応用。巨大な斬撃は斧とも壁とも表現される。高さ十数メートル幅二、三メートルもの斬撃が地面を斬りながら突き進み、障害物を破壊していく。 基本的な術の組み合わせから放たれる攻撃では、最大の破壊力を持つ。 実戦よりも障害物排除用に使われることが多い。 難易度4 - 旋刃法 - 旋刃 高速回転させた剣気を円輪状に圧縮したもの。剣気のみで作り出すこともあるし、そこに堅力を巻き付け切断力を高めることもある。 必ずしも円形であることはない。 難易度6 無数に旋刃を作り出し攻防を行う戦法を旋刃法と呼ぶ。宗家の中では克己と慎一が得意とする戦法。旋刃を維持するための剣気の消耗という欠点を持つが、それに見合う攻防の強さを持っている。 ただ、慎一はまだ技術が未完成で、両手で作った旋刃を体内に取り込む作業を必要としている。 旋肢刃 手足から旋刃を並べることにより、四肢を文字通りの刃物とする技術。高速の剣気と堅力の刃を纏っているので、肢刃のように見切りで斬るわけではない。 殴るだけで相手を抉り飛ばしたり、掴むだけで肉を削り斬ったりと、素手での攻撃も全て斬撃と化す。 難易度6 連旋刃 刃物でないものに、旋刃を並べて刃物を作り出す。作り出された旋刃の刃は、チェーンソーのような凄まじい切断力を持つ。ある程度刃渡りを伸ばすことも可能。 慎一が作ったものは、剣気の出力は最大だが、堅力の刃は付けていない。それでも、凉子の刀をあっさり砕き、結奈の蟲硬壁を紙のように両断する破壊力を持つ。 難易度5 旋刃散射 不動の術で疑似質量を持たせた、一千を超える旋刃を発射する。 旋刃は直径十センチほど、切断力そのままに数キロほどの疑似質量を持ち、高い貫通力も持ち合わせている。防御は非常に難しい。さながらクラスター爆弾のような規模で、広範囲の敵を一度に倒すのに使われることが多い。 高速で範囲外に離脱すれば回避は可能。 難易度7 連結旋刃(槍・剣・散) 旋刃を数十から一千以上まで連ねる技法。 円輪を重ねるように連ねることで槍を作り出すのが主な攻撃方法。一瞬で複製される旋刃は、さながらドリルのように対象を貫く。しかし、側面での切れ味はさほど高くない。 連結された旋刃を九十度傾け、長い帯状の刃物に変えることも可能。鞭のようにしなり高い切れ味を持つが、貫通力はやや減り、側面からの攻撃に弱くなる欠点を持つ。 剣気を破裂させることにより、連結させた旋刃を散弾のように発射することもできる。ただし、その攻撃力は旋刃散射に劣る。 難易度6 鎖旋刃 刀の切先から鍔元まで旋刃を並べる技法。刀を芯としているため、旋刃の並びは非常に強固で、高い安定性を持つ。また、刀身の強度と刃の鋭さを写し取っているため、旋刃自体も普通のものより切断力が増している。 難易度6 旋刃法一ノ秘技・一穿 限開式を用いた状態から突進し、弾丸の数倍の速度で旋刃の槍を放つ。帯旋刃・槍の強化版とも言える。しかし、旋刃の回転速度や剣気の密度、総量、突きの速度は遙かに大きい。さらに、相手を貫通すると同時、旋刃の回転半径を跳ね上げ内側から引き裂くことで、致命傷を与える。 本来は刀を芯として発動する。 難易度8 旋刃法二ノ秘技・旋刀 伸ばした掌から旋刃を連ねた刃を作り出す。 刃の形状は平たい四角錐で、密度と斬撃力を維持するため刃渡りは百センチほどから、最大でも五メートルほど。突く、斬るともに高い威力を持ち、突進からの串刺し、もしくは斬り払い攻撃となる。 斬撃力は無論のこと、突きの貫通力も一穿より大きい。反面、間合いが短いため相手の攻撃を見切り、剣の間合いに飛び込まなければならないという欠点を持つ。 本来は刀を芯として発動する。 難易度8 旋刃法二ノ秘太刀・旋刀 手に持った刀から、旋刃を連ねた刃を作り出す。 形状は刀身を二回り大きくしたようなもの。密度と斬撃力を維持するため刃渡りは刀身よりもやや長い程度。刀の硬度と鋭利さを写し取っているため、素手の旋刀よりも威力が大きい。ただし、伸ばすことには向いていない。 斬る、突くともに高い威力を持ち、突進からの斬撃が主攻撃となる。 難易度8 - 逆式合成術 - 逆式合成術・蘇生の術 堅力を用いて行う治療術。通常の霊力だけで行うよりも、回復力が強く、回復速度も速い。また、多少の組織の破損なら堅力で埋め合わせも可能。 難易度5 逆式合成術・堅力縫合 堅力の糸で傷口を縫合する治療法。逆式合成術による治癒の術を込められた糸は、極めて精密かつ高速で動き、傷口の筋肉や血管などを元通りにつなぎ合わせる。縫合が終わった後には、傷はほぼ塞がった状態まで回復する。ただし、応急処置の術なので別の回復術による治療は必要。 基本的に裂傷や創傷などに使われる。 難易度4 逆式合成術・意志雷迅 微弱な電流によって神経伝達を加速させる技法。通常の反射よりも、数段早い反応を行うことが可能となる。事象と行動の時間差を可能な限りゼロに近づける技術。 難易度6 ◇ カルミア 翻訳の魔法 人間との意思疎通を可能にする。 相手が人間なら、基本的に言語は関係ない。会話と同時に、相手の考えていることもぼんやりと把握出来るため、文化や文明、知識などの差で困ることも少ない。 文字に込められた意志を翻訳することで、文章も読める。 魔法をかけるために数人の力が必要。 難易度5 裁縫の魔法 布を服や布団など、好きな形に組替える。 元に戻すことも可能。 難易度2 泡の魔法 泡を作り出し、汚れを落とす。洗浄力は強力。あくまで汚れのみを落とすため、身体の汚れを落とすのにも使える。 難易度2 熱の魔法 物体を熱する。ヤカンの水を熱湯に変えた。炎系に属するため、カルミアはこの魔法が苦手。服を乾かそうとして、燃やした前科あり。 難易度2 風の魔法 自由に風を起こす。 難易度1 召喚の魔法 精霊界から自分の所有物を召喚する。送り返すことも出来る。魔力によって作られた魔法陣が必要。 難易度3 再生の魔法 傷を治す。かなり強力で、慎一の折れた歯を元通りに再生させた。 難易度3 水の魔法 水を作り出す。勢いは調整可能。 難易度1 氷の魔法 杖の先から冷気を放つ。魔法としての規模は小さいが、防御なしで食らうとさすがに危ない。 難易度3 癒しの魔法 疲労や不安などを取り除く。治癒作用もある。 難易度2 眠りの魔法 相手を眠らせる。自分にもかけられる。 難易度2 ◇ 木野崎 結奈 - 霊術 - 感覚交換 術式を組み込んだ中継板を媒介として、感覚の入力と、身体への出力とを入れ替える。擬似的な精神交換。ただし、情報の中継という作業が入るため、必然的に素早い動きや精密な動きはできない。 その他色々問題があるため、遊びにしか使えない。 難易度6 避雷陣 自分を中心として、四角錐状の小さな雷の格子を作りだし、雷撃を誘導する術。指向性の弱い雷系の術なら、ほぼ確実に防ぐことが出来る。 難易度4 - 式鬼蟲 - 蟲の使役 沼護家の血継術。式鬼蟲を使役する。 沼護宗家の蟲沼に生息する極小の蟲、六級位の妖怪のような存在。 肢も目も口もなく、大きさは小麦粉から砂粒ほど。霊力を食うと分裂して増え、力を使うとくっついて減る。死ぬと灰のようなものになる。宿主の霊力を対価にに宿主に従う。二十数種類あり、それぞれ特性が違い、様々な目的に使われる。蟲を身体に宿らせるには、特殊な儀式が必要。 式鬼蟲は二十数種類存在し、それぞれ違う効果を持つ。霊術よりも効率的に高い特殊効果を生み出せる。蟲も擬似的な知能を持つため、自立的な行動も行える。 黒鬼蟲 力を喰らう黒い蟲。物理攻撃力は低い。諜報能力も持つ。 鉄鬼蟲 強い力を持つ鉄色の蟲。非物理攻撃力は低い。見た目は砂鉄。 白鬼蟲 色と光を操る白い蟲。小麦粉ほどの大きさで、手触りは滑らか。攻撃力は低い。 蟲の盾 鉄鬼蟲を盾のように広げ、攻撃を防ぐ。凝縮した砂のようなものなので、衝撃を全体で受け止める。慎一の突きを防ぐほどの強度がある。 蟲の鎧 鉄鬼蟲を鎧のように身体に貼り付け、攻撃を防ぐ。 蟲の鞭 鉄鬼蟲などを鞭のようにしならせて攻撃する。先端を硬化させて突いたり、刃物のように斬ったりもできる。巻き付けて拘束することもできる。 蟲分身 鉄鬼蟲と白鬼蟲を混ぜ、分身を作る。揺動や援護など色々と使える。容姿は自由だが、自分の姿が一番作りやすい。 目的に応じ、他の蟲を混ぜて使う。 難易度3 蟲喰い 敵を黒鬼蟲で包み、生命力を奪い取る。未登場。 難易度2 蟲隠れ 白鬼蟲で身体の周囲を囲み、光の術を組み合わせ、風景に身体を溶け込ませる。完全に姿が消えたように見える。同時に穏行の術を使い、完全に姿と気配を消す。 難易度6 蟲潜り 地面などに蟲を潜り込ませ、相手の接近に合わせて奇襲をかける。 難易度2 蟲散らし 周囲に黒鬼蟲を撒いて情報収集を行う。 難易度2 蟲縛り 鉄鬼蟲で相手の身体を覆い、拘束する。完全に硬化した鉄鬼蟲は鋼鉄並の強度を持つため、術なしでの脱出は不可能。 蟲潰し 敵を鉄鬼蟲で包み込み、一気に圧殺する。未登場。 難易度2 白の衝撃 白鬼蟲を用い、フリッカーによって、脳を直接攻撃する。よくて目を回すだけだが、悪ければ発作を起して失神。未登場。 難易度2 蟲鏡の術 黒鬼蟲が察知した映像を、白鬼蟲を用いて映像化する。監視などに用いられる。しかし、映像受信の半径は五百メートルほどで、映像のみで音声は伝えられない。 難易度4 蟲紐縛り 黒鬼蟲と鉄鬼蟲を混ぜた蟲の紐で相手を縛り上げる。非常に硬い拘束で、さらに相手の術力を奪い取る効果があるため、自力での脱出は難しい。もっとも、厳重な拘束というほどではないので、力のある者なら脱出するのは不可能ではない。 難易度3 蟲杭弾 鉄鬼蟲を杭のような太い槍へと変え、破鉄の術を用いて相手へと突き刺す術。岩くらいなら楽に砕く威力を持つ。 難易度2 蟲硬壁 鉄鬼蟲を壁状に作り出す術。高密度に凝縮され、さらに金剛の術をかけられた防壁で、極めて高い防御力を持つ。 難易度4 着替えの術 あらかじめ着せたい服を蟲で粉々にしてから、その蟲で相手の衣装を切り裂く。衣服が千切れた所で蟲に混ぜた服を術で修復して、相手の身体に目的の衣装を着せる。ほぼ半秒で行われる、高速の着せ替え。 あまり実用性は無い。 難易度5 大蟲槌 鉄鬼蟲で作った巨大な槌で、対象を攻撃する。 威力は高いものの即効性に欠けるため、戦闘ではあまり使われない。大きな岩や分厚い壁など、頑丈な障害物を壊すのに使われることが多い。 難易度3 灼鬼蟲 霊力を喰うと高熱を放つ赤い式鬼蟲。熱系の攻撃を放つのに使われる。鉄鬼蟲ほどではないが、それなりに強度も力もある。蟲同士の結合は緩いが、それが粘性のように現れているため、一度付くと非常に剥がしにくい。 黒鬼蟲や鉄鬼蟲に比べ、食う霊力が多い。 灼鬼蟲手裏剣 灼鬼蟲を百以上のつぶてとして放つ技。高熱を帯びた手裏剣が、命中した対象を発火させる。また、灼鬼蟲は命中した相手に貼り付き、容易には剥がれないため、強い熱傷を負うことになる。 難易度3 沼護秘術・蟲津波 霊力を大量に蟲に食わせて大増殖させ、その蟲の大群を操って攻防を行う方法。砂山がそのまま動いているようなものなので、攻撃防御ともに高い力を持つ。小細工無し、正攻法の物量攻撃。 大量の蟲を作るため、霊力の消費が大きい。 難易度6 蟲の剛弓 鉄鬼蟲を用いて弓を作り、圧縮した霊力の弦を張る。式鬼蟲の欠点である遅さと直接攻撃力の力不足を補った形状。蟲を矢の形にして、相手を射撃する戦闘方法。攻撃範囲は狭まるが、速度と貫通力は非常に高まる。 沼護一族の本気の戦闘形式であるが、能力は一長一短である。 難易度4 ◇ 飛影 人化の術 人間に化ける。長時間は化けられない。最初は5分も保たなかったが、今は3時間ほど維持出来る。 もっとも、3時間まで増えたのは身体が慣れたせいで、これ以上伸ばすには相応の修練が必要。 難易度3 刃化 四肢や指などを刃物状に変化させる。刃物化した部分は、研いだ刃物同様の切れ味を持つ。主に手を刃物化させて、手刀で斬る貫手で突くという使い方をする。刃物化させた時の破損は、刃物化を解いた時に該当部分に傷となって現れる。 難易度1 大翼 腕を大きなカラスの翼に変化させる。片手両手のどちらでも可能。盾として使ったり、攻撃に使ったりと、便利に使うことができる。 難易度3 小羽根手裏剣 翼化させた腕から、刃物化させた小羽根を撃ち出す。小羽根は術強化してあるため、鉄板に刺さるくらいの威力はある。抜けた分の羽根はすぐに生えてくる。 難易度2 延刃 飛燕の術の応用。武器の刃渡りを伸ばす術。クナイの刃から六十センチほどの直刃を作り出す。刃は無色透明でガラスのような見た目。刀よりも西洋剣の形に近く、主に突くのに使われる。 飛影は右手のクナイで突き、左の翼で守るという戦法を取る。 難易度3 その他の登場人物 ◇ 魔術研究会 召喚の魔術 手違いで微妙に成功してしまった魔術。 魔界の中でも危険な者が棲む場所――部員たちが求めていた者のいる場所との扉を微かに開ける。 難易度4? ◇ 寒月 憑喪神の秘術 強力な憑喪神を作る、日暈の秘術。自分の持つ秘術の要素を他の依代に少量注ぎ込み、憑喪神を具現化させる。 難易度8 人化の術 人間に化ける。 飛影と違い、恒常的に人間の姿を維持出来る。 難易度3 刃化 四肢や指などを刃物状に変化させる。 難易度1 ◇ 仙治 怪しげな結界 何となく怪しげな結界。怪しい雰囲気を持つだけで、特別何があるわけでもない。 難易度4 微睡みの術 相手を眠らせる。術力を調整すると、完全に眠らせずに忘我状態にすることもできる。 難易度4 まやかしの術 相手に幻を見せる。慎一にはかけていなかったため、あっさり見抜かれる。 難易度3 傀儡の術 人形を操る。複雑な動きはできない。 難易度3 憑依の術 相手に取り憑く術。取り憑いたまま何もしなければ、取り憑いた相手の中に隠れることが出来る。 難易度4 ◇ 日暈達彦 合成術 慎一と同じ日暈の血継術。 逆式合成術 合成術と真逆の原理を持つ特殊術。 潜地の術 地中へと潜り、地中を泳ぐように移動する。 緊急待避用の術であり、あまり長距離は移動できない。呼吸もできないので長時間隠れているのは難しい。地中へ潜る時と出る時、地面には穴が開く。 難易度5 堅牢封じ 堅力の檻で相手を閉じこめる。 凝縮実体化された堅力の格子は桁違いに高い強度を持ち、通常の術ではまず破壊不能。合成術の剣気でも破壊は難しい。 檻を縮めて、相手を圧殺することも可能。 堅力の凝縮実体化に数秒かかるのが欠点。 難易度5 流気法 日暈流体術・流れを駆使して戦う技法。相手の攻撃を見切り、それに対応する攻撃を瞬時に繰り出す後の先の戦法。 攻撃力でやや劣るため、日暈家の中では使う者は少ない。 しかし、達彦は流気法と震透術を組み合わせることで、非常に高い迫撃戦の強さを持っている。 震撃 振動に変換した剣気を、振打の要領で相手へと叩き込む技。 剣気の振動変換は非常に難しいが、音の属性を持つ達彦はそれを可能としている。波の攻撃なので受けなどで防ぐことができず、身体の一部に食らうだけで破壊力の波紋が全身に行き渡る。手足などの末端に受けただけでも、ほぼ確実に脳震盪が起こるほど。 またある程度波紋を飛ばすこともでき、離れた相手にも効果がある。障壁などでは威力の軽減はできても波紋を止めることはできない。 重さと破壊力は、日暈に存在する他の技に比べても抜きん出ている。 以前は手でしか撃てなかったが、最近は蹴りでも撃てるようになった。 震撃を基本とした術を達彦は震透術と呼んでいる。 流れで相手の体勢を崩し、そこに震撃を叩き込むことにより、達彦は高い成功率で一撃必殺を実現している。 音の性質を帯びているため、伝達物質に影響を受ける。物質内の音速が固定速度で、真空や高い密度差で威力を半分以下まで削られてしまうのが欠点。 難易度7 飛翔の術 高く跳躍する。全力で飛べば地上百メートルほどまで飛び上がれる。 空段の術 空中を蹴って、別の方向へと飛ぶ。 地上50メートルほどの高度では一回しか使えない。 飛翼 翼の印から発動する飛行術。高い制御力を持つ達彦なら、かなり精密に空中を移動することができる。しかし、飛行中は他の術に回せる剣気が減るため、飛行しながら攻撃することは少ない。 反応堅壁 剣気の反応壁の下に堅力の鎧を作った防御障壁。身体は金剛の術で防御する。 攻撃を反応壁で跳ね返し、それでも貫いてきた攻撃を堅力の壁で受け止め、金剛の術による駄目押しの防御を行う。剣気の消耗も大きいが、大抵の攻撃を防げる鉄壁の守り。 しかし、慎一の旋刃法一ノ秘技・一穿には貫かれてしまった。 難易度7 波紋縛りの術 剣気の波紋を神経に流し込み、ダメージを与えることで動き止める術。 武器でも術力でも、自分の手と相手が繋がっていれば発動可能で、波紋は一瞬で相手に伝わって行き神経を浸食する。麻痺させるのではなく、神経系に損傷を与えるため、治療しなければほぼ確実に後遺症が残る。 また、高威力のものを食らうと、そのまま神経が破壊され死に至ることもある。見た目以上に危険な技。 難易度7 空震 震透術の最大攻撃。膨大な剣気を高密度に圧縮させ、相手へと叩き付ける。振動剣気は、纏った手の周囲の景色が歪むほどに凄まじいもの。 震撃の単純な強化版とも呼べるが、生物に当てれば超高周波の振動が細胞内部まで突き抜け、猛毒のような致死作用を生み出す。無生物に当てれば、対象内部に微細な傷を無数に刻み込み、風化させるように破壊する。破壊できなくとも、強度を激減させることが可能。 直撃させず空中に剣気振動を拡散させることでも、相手に震撃を直撃させ時に近いダメージを与えられる。その場合は、震撃よりも防御はしやすい。 難易度8 ◇ 日暈 恭司 堅硬の反射鏡 霊力、気、魔力の三種逆式合成の堅力から作られる、極めて強固な障壁。対物理攻撃用。 ほとんど手と同化しているため、傍目にはどのような術なのかを知ることは難しい。攻撃を防ぐだけでなく、向けられた力を攻撃対象へと跳ね返す特性を持つ。 慎一の旋刃法二ノ秘技・旋刀を受け止め、破壊した。 難易度8 粘水の渦鏡 霊力、気、魔力の三種逆式合成の堅力から作られる、極めて柔軟な障壁。対エネルギー攻撃用。 接着剤のように粘性の強い堅力で、炎や雷などのエネルギーを吸収して無力化してしまう。エネルギーを持った攻撃ならば、ほぼ全てを無効化できる。 達彦の空震を受け止め、その振動を全て吸収無効化した。 難易度8 ◇ 日暈 克己 連結旋刃・槍 腕を包むように作り上げた旋刃の槍で相手を貫く。 難易度6 旋刃法二ノ秘技・旋刀 左手に作り出した旋刃の剣。本来は長剣のような長さだが、克己はあえて短剣の大きさにして使用した。間合いを短くしているため、貫通力は通常時よりも高い。 難易度8 旋刃法四ノ秘技・斬檻 相手に旋刃を打ち込んだ状態から、球状に旋刃を展開。相手を内側から引き裂きつつ、旋刃を増やし、無数の旋刃で作られた球状の檻で相手を捕獲。そこから、さらに旋刃の回転半径を縮め、圧縮するように斬り刻む術。大抵の相手を飛沫になるまで粉砕できる。 不定形の相手や極めて高い再生力を持つ相手に有効。 旋刃の制御が難しく、剣気の消耗が大きい。 難易度9 三種逆式合成・封結界 一帯に放った複数の力で逆式合成を行い、術を発動する。自分の力だけでなく、他人の力を用いて複雑な三種逆式合成術を使うため、制御も難しい。あらかじめ複雑な術式を組み込んだ媒符が必要。 術が発動すると、霊力、気、法力を合成した正八面体の結界で標的を捕獲する。その強度は極めて高く、一度閉込められたら脱出はほぼ不可能と言える。 ◇ 桜花 破魔刀・桜花 硬の形状変化能力を持つ特一級破魔刀。超高速の伸縮を基本とした多種の特性を持ち、突く、斬る、捕らえる、引き寄せるなどを高度に実現し、非常に汎用性が高い。核部分以外は全て高密度に実体化した法力であり、重さはほとんど無い。 最大伸張は約四キロ。最大瞬間速度は約秒速二キロ。最大伸張速度は、あくまでも途中何も抵抗物が無い場合。伸ばすほど制御が粗くなるため、特性を有効に活用できるのは、およそ二百メートルまで。 核部分を壊さない限りいくらでも伸び、折れても切先を再構成できる。折れた刀身も法力が残っている限り操作可能だが、法力が尽きると崩れて消滅する。 刃化 四肢や指などから、着衣や髪の毛などまで全身全てを刃物状に変化させる。 刃物化した部分は、研いだ刃物同様の切れ味を持つ。主に手を刃物化させて、手刀で斬る貫手で突くという使い方をする。刃物化させた時の破損は、刃物化を解いた時に該当部分に傷となって現れる。 難易度1 刺突連射 超音速の伸縮を連続で繰り返し、そこから放たれる砲華の術で、機関砲の銃撃のように相手を連続で撃ち抜く技。また、刀を振りながら放つことにより、刺突の掃射となる。 桜花の必殺技のようなもので、威力は凄まじいが、消費も激しい。 難易度6 伸縮飛転 刀を地面や壁などに刺し、その状態から刀を伸ばすことで高速で身体を飛ばす移動法。逆に伸ばした刀を目的地点に刺したり引っかけたりしてから、高速で収縮させることにより、自分を目的地まで引き寄せることも可能。色々と応用の利く移動技であるが、移動は直線的なのが欠点。 難易度3 首狩り大鎌 鈎状に曲げた刀身を相手に引っかけ、刀身を高速で縮ませて相手の首に刃物化させた腕を叩き付ける。プロレスのラリアットのような技だが、高速で叩き付けられるのが刃物化した腕のため、首に致命傷を負う可能性が非常に高い。かなり強い防御を行わなければ、首が刎ねられる。 技の隙が非常に大きく、あまり実戦向きではない。 難易度4 天打一本刺し 空段の術を用いることで、刀を空中に突き立て、自分の身体を真下に撃ち出す技。倒れた相手に刃物化させた爪先や足刀などを撃ち込み、串刺しにする。トドメの駄目押しとして使われることが多い。また、速度も砲弾並でそれだけで地面にクレーターを作るほどの威力がある。 難易度5 獣化・刀身一体 依代である刀を自分に突き刺し、刀と一体化する術。刀を憑喪神である自分に取り込み、自分の身体で刀の能力を発揮する。単独での戦闘形態とも言える。 桜花の場合は全身から刃物を生やした巨大な狐となる。 難易度1 百刃流 桜花の全身から生えた刃物を、一気に伸ばして相手を串刺しにする技。伸ばす方向は全方向でも、一方でも可能。また、刃を枝分かれさせ切先の数を増やすこともできる。 難易度6 白刃閃華 折れた刀身を、爆発的な速度で伸ばし、四方八方から相手を貫く技。普通は折れた刀身数本から十数本を利用して行うのだが、アルフレッドに対して使った時は、千本以上の刀身を使って巨大な華を空中に描いた。 難易度6 ◇ 鬼門寺智也 邪術・夢 特定の人間の夢を共有した夢の世界を作り出す。夢の世界は一見現実と変わらず、語感など極めてリアルだが、現実ではないためかなり無茶なことも起こる。 夢の世界を一種の幻術空間と認識したものは、夢の世界でも自身を固定して現実と同じように動くことができるようになる。反面、現実以上のことはできない。 それがただの夢と感じている者は、現実離れした行動が可能となる。 他人を、眠らせて夢の世界へと引き込むこともできる。 機竜兵ドラグオン 智也が昔考えたドラゴン型のロボットを実体化させる。全長は八メートルほどで、胴体内部にコックピッドを持つ。多数の重火器を内蔵している他、巨大な剣での攻撃も行える。 "ぼくのかんがえたさいきょうロボ"だが、それだけに強いらしい。 フルスロットルオーヴァーロード 機竜兵ドラグオンの機能を限界まで引き上げる。 ◇ アルフレッド・ワシントン サモン・G.I.ジョー 人間の半分の大きさの兵隊人形を数体召喚する。兵隊人形は簡単な銃器を持って、規律正しく相手を攻撃する。サイズは半分だが、得物が自動小銃なので殺傷力は十分にある。人形なので切られたりしても死ぬことはないが、大きく破損すると動かなくなる。 サモン・ガンシップ 風の谷のナウシカに登場したガンシップを召喚する。性能は原作とさほど変わらず、機首に付いている二つの砲口から榴弾を発射することができる。 サモン・M1エイブラムス アメリカ軍の戦車を召喚する。その性能は基本的に本物と変わらないが、常識に捕らわれない無茶な動きが可能なため、総合的な性能は本物よりも高い。正面装甲は硬い。 サモン・シモノフPTRS1941 旧ソビエト製の14.5mm対戦車ライフルを召喚する。 全長2m、重量21kg。第二次世界大戦頃の武器なので現代の戦車には通用しないが、防御した飛影を吹っ飛ばすほどの威力はある。生身の人間が術防御無しで喰らえば、身体が砕け散る。 サモン・A-10サンダーボルトII アメリカ軍の対地攻撃機を召喚する。アルフレッドが搭乗した状態から、人型ロボットウォートホッグに変形する。だが、桜花に容易く破壊された。 サモン・GAU-8 Avenger A-10の主要武器である、30mmガトリング砲を召喚する。アルフレッドは砲身付近を構えていたが、ドラムマガジンや装填機構がどこに格納されているかは不明。超高速で発射される劣化ウラン合金弾頭の破壊力は驚異の一言。 ファイナル・ベルセルク・モード 全身に金色のオーラを纏い、全能力を大幅にパワーアップさせる。 ◇ 佐々木綾姫 リリカル・マジカル――プリンセスフォーム 普通の服装から戦闘衣装へと変身する呪文。途中で慎一の邪魔が入ったため、全容を見せることは無かった。 エンジェル・ブレイカー 大鎌で斬りつける単純な攻撃。斬撃から発生する衝撃波の刃で相手を攻撃したり、障害物を切断したりすることができる。 エンジェル・リヴァイバー 自分を直す。どんなダメージを負っていても、関係なく完全回復する。 ◇ 小森一樹 イン・ボディ 持っている杖を相手の体内に空間転移させる。相手を体内から破壊するという強力な技だが、転移位置を見切って回避するのは十分可能。 消失マジック 大きな布で身体を隠し、別の場所に瞬間移動する。 トゥ・ソード ステッキを変化させた大量の剣を全方向から相手に突き刺す技。剣自体は奇術で使われるような普通の直剣なので、防御も破壊も難しくはない。 ソー・ヘブン 空中に放り投げたステッキから、相手に落雷を放つ技。威力は落雷そのものであるが、単純な雷なので避雷術で回避は可能。 レッドニードル 数十本の短剣を高速で投げつける。金剛の術などの強化術を無効化する。 ラピッド・スロー カードを高速で相手に投擲する。 その他の技・術 日暈流体術 触れただけで死に至ると言われるほど危険な技。 人でない者を倒すことを目的として考えられているため、その謳い文句は誇張でもない。生身の人間なら、充分殺傷できる。 戦闘では武器を使えるとは限らないため、日暈家の人間は標準的に習得している。素手でも、武器を持った時に近い破壊力を生み出せる。 肢刃 指から手、腕、肘、足、膝……手足のあらゆる部分で相手を斬り裂く。強靱に鍛え上げた肉体と、高速の動きからなされる絶技。 慎一の指刃はこの技の一部。 難易度7 振打 打撃を振動として相手のに叩き込む技。主に掌打として放たれる。強烈な衝撃の波紋として、防御を突き抜け内蔵まで響く。相手の身体から振動の伝わり方を即座に見切らなければならない。 難易度6 経断 振打の応用。指先で打撃を神経まで送る。食らうと神経が麻痺し、しばらくその部分が動かなくなる。心臓へ食らうと最悪心停止。そうでなくとも、心拍数が上がらなくなり、激しい動きができなくなる。 見た目は緩い突きなので、知らないとまともに食らってしまう。 難易度7 剛体 打撃の瞬間に全身の関節を硬化させる、いわゆる剛体術。弛緩から硬直への流れが必要となるので、自在に撃てるわけではない。 慎一の突きは大抵この技として放たれる。 難易度6 破砕 振打と剛体の合わせ技。剛体で放たれた衝撃を振動として相手の内部へと浸透させる。妖怪や神でも防御なしで食らうと、内臓に深刻な損傷を受ける。生身の人間ならば、九割方即死。 難易度8 流れ 投げ技。重心移動と力の動きを見切り、相手を投げ飛ばす。厳密に言えば、投げからさらに力業に移行し、相手を地面や壁などに叩き付ける。日暈家の人間の中で主力として使う者は少ない。 難易度6 隙動 相手の呼吸と動きの癖を見切り、その間隙を縫って攻撃を仕掛ける。それにより相手の反応が僅かに遅れてしまう。結果として、認識しているのに反応できない攻撃に見える。 慎一の父克己が得意とする。 難易度7 割打 衝撃を直線的に打ち込み、対象物を割る。主に手刀や足刀によって放たれる。身体に受けると、その部分の骨がきれいに折れる。 武器で放つこともでき、慎一の破魔刀は突きと割打を放つために直刀に作られている。 難易度8 壊撃 日暈流体術の奥義。破砕をさらに高めた打撃法。拳により、相手を文字通り破壊する。現時点で使えるのは、恭司のみ。 恭司は鉄筋コンクリートの塊をこの技で破壊した。 難易度9 奥義・先見 日暈家正式退魔師の基本にして奥義。数瞬先の未来を完璧に予知する。常に先に起こることが分かっているため、不意打ち、罠、奇襲、狙撃などの攻撃が一切通じない。迫撃戦でも相手が次にどのような手を打ってくるかが分かるため、日暈家の本来の強さをさらに高めている。 ちなみに、見えるのは自分が何もしなかった時の未来。 基本的に予知できても対応出来ない攻撃を放てばいいのだが、成功した者は限りなく少ない。 難易度9 心抜きの術 互いの精神を入れ替える忌術。お互いの精神を身体から完全に切り離し、相手の肉体へとつなぎ直す。一度自分の身体から精神を切り離すという危険な作業を伴い、肉体の拒絶反応を抑える必要があるため、非常に危険度が高い。その上、実用性も薄い。 難易度8 ◇ 鈴音・琴音 福招き 任意の相手に幸運をもたらす。 状況的に不自然な幸運を無理矢理持って来ると、反動で直後に不幸なことが起こる。鈴音の力では、それほど大きな幸運は起こせない。 難易度1 厄招き 任意の相手に不幸をもたらす。 福招きの逆の力であり、福招き同様不自然に不幸を与えると、直後に反動がくる。 鈴音曰く強力らしい。 未登場。 難易度1 法力指弾 伸ばした人差し指と中指の間から、法力のつぶてを放つ。 攻撃力は弱めのエアガン程度で、当ると痛い。攻撃のためよりも、護身用の術としての意味合いが強い。連射性は秒間一発ほど。 難易度2 冷気の術 右手に冷気の塊を作り出す。 氷などの核となるものはなく、氷点下の空気の塊。全体的に青白い光を放ち、小さな氷の結晶を纏っている。冷気の中心部はかなり冷たい。 難易度2 厄払いの舞 その場の空気を清浄にする舞い。 踊り自体が術式となっている。空間の悪い気を払うだけでなく、空気自体に浄化の法力を込める効果がある。八畳くらいの部屋なら大体十分程度で効果は完全となる。 祓串を振る必要はないが、鈴音は気分で振り回している。 難易度2 忌術・禍福精算 福の神としてもたらしてきた幸運の反動を相手に叩き付ける術。効果はある程度調整できる。福の神としての神格を使い、無条件で相手を不幸にしてしまう術のため、滅多に使うことはない。また、今まで福の神としての働きが大きいほど、その効果は強いものとなる。使用後はしばらく福の神としての力を失ってしまう。 効果がエグいので一応忌術に含まれる。 鈴音は、自分の必殺最終奥義としている。 難易度1 厄撃ち 自分に溜まっている厄を相手にぶつける術。 厄をぶつけられた相手は、程度にもよるがしばらく不運が続く。 鈴音が禍福精算で自分の厄を全部使っていたため、不発に終わった。 難易度1 因果厄招き 何か「厄」を捨てた人間に、その分の「厄」を倍化にして返す強力な厄招き。相手を指差し、法力のつぶてを当てることで効果が現れる。ゴミのポイ捨てなど他人に迷惑をかける行為を行った相手にかける。 何もしていない人間には効果はない。 難易度2 |
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