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後編 副作用の鎮め方 |
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カイムは左手でミィを抱え上げた。 「では、お望み通り弄らせてもらいます」 手の平に仰向けに寝かせる。人差し指と親指で、肩を固定。これで、暴れる心配もない。羽は動かせないので飛び上がることもないだろう。 カイムは人差し指でミィの足を撫でる。 「なんかピリピリする……」 きつく目を閉じて、身体を竦ませるミィ。震えが手の平に伝わってくる。 カイムは足の間に指を差し入れ、太股の内側を上下に撫でた。 湧き上がる快感に耐えるように、ミィはきつく目を瞑って身体を緊張させている。 「力抜いたほうがいいぞ」 カイムは人差し指を胸に触れさせた。 「っ!」 ミィの身体が小さく跳ねる。 ぺったんこの胸板。身体が小さいことも理由だろう。膨らみは感じられない。元々期待もしていない。服の上からさするように、指を左右に動かしてみる。 「むうぅぅ……」 口をきゅっと閉じ、ミィは首を振った。 感じているようである。手は止めない。 平らな胸板を、人差し指の先で丁寧に撫でる。左右の胸を、服の上から交互にさすり、胸の谷間辺りを上下に撫でる。 「んんー……!」 左手を口に当て、耐えるように身体を強ばらせるミィ。 カイムは胸から手を離した。 「ふはぁ!」 途端、ミィは大きく息を吐き出す。ほとんど呼吸をしていなかったのだろう。息を息切れしたように、何度も荒い呼吸を繰り返していた。 「どうだ?」 「分かんない……。身体が熱くて、何も考えられない……」 胸を押さえ、ミィは答えた。生まれて初めての性感。しかも、自分では制御できず、理解もできていない。カイムのなすままだろう。 カイムは再びミィの胸に指を触れさせた。人差し指と中指を、円を描くように動かす。 「マスター! ちょっと、ちょっと……待って!」 指を両手で押さえて、ミィは身体を震わせた。だが、妖精の力では人間の指を押しのけることはできない。ましてや、力の抜けた腕では添えることしかできない。 一度指を止めて、カイムは笑う。 「感じてるんだよ。それ」 「感じてる……?」 驚いたように目を丸くするミィ。 「きゃぁ!」 反論する間もなく、快感に飲まれる。 カイムは二本の指で小さな胸を撫で回した。指の動きに合わせ、面白いように悶えるミィ。身体をくねらせ、首を動かし、足をすり合わせる。 「マスター、マスター……! おかしいよぉ……」 「感じてるねぇ」 しみじみ呟きつつ、腕や太股などにも指を移動させる。 「ふあぁ……。はうぅ……。ますたぁぁ……」 全身が性感帯のようになっていて、どこを触っても感じるようだった。 ミィの赤い瞳は、熱病に浮かされたように虚ろになっている。 「気持ちいい?」 「……分かんない。分かんないよ」 荒い呼吸でとともに答えるミィ。 「なら、直接触ったらもっと凄いぞ」 「え? ちょくせつ……って」 訊き返してくるミィには構わず、帽子を取って緑色のワンピースを脱がす。羽は魔法で生地を透過させていただけなので、引っかかることはない。 「え……。マスター。何で……?」 ミィは慌てて手で身体を隠す。 白く透き通った肌は、お湯に浸かったように火照っている。細いというよりも華奢な手足。僅かに膨らんだ胸、桜色の小さな乳首。凹凸のない発育途上の体付き。両脇を紐で止める白いショーツを穿いている。 カイムは指でミィの頭を撫でながら、片目を瞑った。 「言っただろ? ぼくも男だって。止めろって言われても止めないぞ、って」 「ええっ……ひゃぁあ!」 胸を直接触られ、ミィは悲鳴を上げた。 服を脱がせると、ほんのりと胸の膨らみが分かる。指先で微かな柔らかさを堪能しつつ、つんと立った小さな乳首を爪でつついた。 「あっ、ふああぁ……。マスタァァ。わたし――おかしく、なる……!」 引っ掻くように胸をこすり、時々へその辺りを押してみる。 顔を赤く染め、目をきつく閉じ、必死に指を押しのけようとしていた。あいにく、魔力を通していない妖精の腕力では、どうすることもできない。 カイムは指を離した。 「はぅ……」 ミィの身体から力が抜ける。 カイムは左手を動かし、ミィをひっくり返した。抵抗もなくうつ伏せになる。 ぴんと伸びた透明な羽。その縁に指先を這わせる。 「ふああぁぁ!」 甘い吐息とともに、ミィは背中を反らした。 曰く、羽を触られるのはくすぐったいらしい。つまり、敏感な部位である。今の状態ならば、羽も立派な性感帯だ。 カイムは指先で羽や付け根を弄る。 「ひゃぁ! なに……なに! なんか羽が変、ヘンだよ……!」 痙攣したように羽を動かしながら、ミィが悶えた。 今までとは反応が違う。じんわりと響くようなものから、電気で痺れたようなものへ。指先が動くたびに、びくりと身体が跳ねる。 「あつい。羽が熱いよ……! うあぁ……。なんか、ビリビリする……」 ぴくぴくと弾ける、四枚の羽。 カイムは羽から指を離し、左手を動かしてミィの身体を手の平に縦に寝かせた。中指で背中を支えたまま、親指と小指で両足を開く。文庫本を片手で読むように。 「え! マスター! 何で? 待って……!」 自分の体勢に気づき、慌てるミィ。頭が回っていないのか、わたわたと慌てるだけで何も出来ない。ショーツの上からでも濡れているのが分かる。 カイムは人差し指を秘所に触れさせた。 「!」 動きがぴたりと止る。 指先に感じる湿り気。目元に涙を浮かべながら、ミィはじっと指を見つめる。これから何が起こるのか、不安に震えていた。 カイムは人差し指を素早く擦り上げる。 「きゃううッ!」 可愛い悲鳴とともに、身体を仰け反らせた。達したらしい。顎を真上に跳ね上げ、羽と足をぴんと伸ばす。爪先を何度か震わせてから、脱力した。 「イった?」 力の抜けたミィを眺めながら、カイムは尋ねる。 顔を上げて、ミィが戸惑ったように見つめてきた。 「いく……ってなに……今の? 感電したみたいに……。ッ! きゃああっ!」 再び撫でると、あっさりとイってしまう。 身体を反らし、ぴくぴくと手足を痙攣させていた。催淫剤は効果覿面。軽く撫でただけで達してしまう。自分の意志で抑えることはできない。 カイムは手を止めて、声をかけた。 「続けるか……? もう嫌だっていうなら止めるぞ」 「…………」 ミィはしばらく黙り込んでから。 「……続けて」 小さく呟く。 カイムは不敵に微笑んだ。 「了解。覚悟はいいか?」 「え、何? 覚悟……?」 怯えるミィ。力が抜けて逃げることもできない。 カイムは左右の紐を解き、ショーツを脱がした。 「マスター……わたし?」 隠すものは何もない。未成熟な秘所。産毛も生えていない、滑らかな肌。薄い一筋の秘裂。溢れた蜜が薄く輝いていた。 ミィは両手で隠そうとするが、それより早くカイムが両手を右手で掴んだ。そのまま真上に持ち上げる。両手両足を個体され、何もできない。 「あうぅ」 顔を真っ赤にするミィ。 カイムは息を吸い込み、舌先でミィの秘所を嘗める。 「ひゃうぅ!」 予想外の動きに、ミィは悲鳴を上げた。 背筋を伸ばして羽を震わせ、秘所への刺激に反応する。 「ちょ……っと、嘗め……きゃあああ!」 ミィは甘い声を上げながら、両足を動かす。 カイムは気にせず舌を動かした。舌先で割れ目とも呼べないようなスジを嘗め、舌全体で秘部を刺激する。舌先に感じる、微かなしょっぱさ。 「マスタァァァ! だめ……だめだめ駄目ッ! 嘗めちゃ駄目ぇぇぇ!」 全身に爆ぜる快感に、ミィは悲鳴を上げる。 溢れる蜜を嘗め取るように、カイムは舌を動かした。 「ああッ! ふあああッ! もう許し、許してぇええぁぁぁぁ!」 悲鳴とともに、何度とく絶頂を迎えるミィ。 カイムは舌を放した。 「あ……ふぁ……」 刺激が止り、ミィはくたりと脱力する。 時々思い出したように、身体を痙攣させていた。 カイムは左右を見回してから、ハンカチをテーブルに敷く。その上に、ミィを仰向けに寝かせた。全身に力が入らず、目も虚ろである。 「……大丈夫か?」 「……うん。だいじょう……ぶ」 ミィは微笑んだ。 |