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第3章 !山城は少し大人になって


 前回のあらすじ

「こ、これは……」
「言ったでしょう? 私を犯してみないかしら?」
 妖しく微笑み、ツクモは改めてそう告げる。
 ごくり、と。
 山城が無言で喉を鳴らした。


「こんな事もできるんですか……」
 信じられないとばかりに見つめてくる山城に、ツクモは片目を瞑ってみせた。
「色々と出来るようになったのよ」
 と、山城の額に人差し指を触れさせる。指先から自身の意識を山城の身体へと流し込むように。妖精に干渉するる力。その気になれば色々な事ができるのだ。
「……あれ? 何したんです?」
 何度か瞬きをする山城。違和感に気付いたらしい。
 身体を動かそうとしているが、意思に反して首ら下は動かない。慌てて動かそうとしているものの、微かに手足が動くだけである。
「少しおあずけ」
 人差し指を持ち上げ、ツクモはそう告げた。
 目を丸くする山城から少し離れ、両手でそっと自分の胸に触れる。
「んっ」
 大きな乳房を何度か解すように揉んでから、上着をはだけた。胸全体を包む着物用ブラジャーを外すと、豊満なバストが露わになる。
「提督……」
 ごくりと喉を鳴らす山城。
 ツクモは両手で掬い上げるように乳房を掴み、山城に見せ付けるように揉み始めた。手の動きに合わせて形を変えていく。喉から漏れる艶やかな吐息。
「ああっ、気持ちいいわ……。柔らかくてもちもちで暖かくて……あっ。こうして触ってると、全身が温かくなってくるの。んっ、あっ……この辺りが特に、んんっ。乳首こりこりすると、んっ、凄く気持ちいいわ……あんっ!」
 両手の指で乳首を捏ねながら、ツクモは甘い声を吐き出した。自分の胸を触っているだけで、身体が火照り発情していくのが分かる。喉が渇き、身体の芯が熱い。
「うぁぁ……」
 顔を赤くしながらも、食い入るように見つめてくる山城。
 ツクモは胸から手を放し、上着を脱ぎながら己の肌に手を這わせた。
「お腹もすべすべ、丸いお尻にむちむちの太股。白くて滑らかなお肌。ふふ、私の身体ってとっても素敵ね……。ねぇ、山城。私は今この身体を好きにできるの。羨ましいかしら?ふふ、あなたも触ってみたい?」
「……!」
 無言のまま山城が頷いた。
「でもまだダメよ」
 人差し指を口の前に当ててから。ツクモは左手でスカートを持ち上げる。隠すものの無くなった白いショーツ。足の付け根にそっと指先を触れさせた。
「あっ。ここが一番、気持ちいいの……んっ」
 ショーツ越しに優しく秘部をなぞる。
「こうしてると……んっ、頭がふわふわして、痺れて。んんっ……自分が自分じゃなくなっていくみたい。はっ、ん……。このあたりを撫でると、身体がびくって……あんっ! 私、今凄いエッチな顔してる……!」
 生地の上から淫核を触ると、痺れるような快感が走った。ツクモは背中を丸め、指先を動かす。身体から力が抜けていくのに、手の動きは止まらない。
「姉さま……!」
 山城が囁くように叫ぶ。
 ツクモは山城に微笑み返しながら、ショーツの中に手を差し入れた。
「こうして指を……んっ!」
 人差し指を濡れた膣へと差し入れる。呼吸が止まり、肩が跳ねた。体内に異物が入ってくる感触と、他人の身体でそれを味わう背徳感に、背筋が粟立つ。
「ふっ、あっ……凄い……! お腹の中を……あっ、指を動かすと、じわって奥が熱くなって……はっ、もっと指先をこう、んっ、曲げると……んっ、あああっ! ここ、気持ちいい! あっ、んっ……! 凄い――! 山城……! 私、イくわ……!」
 人差し指で膣をかき混ぜながら、ツクモは山城に寄りかかった。触れ合うほどに顔を近づけ、指先で膣内を貪りながら、親指で激しく淫核を刺激する。
「んんんっ! ああっ……! あっ……!」
 大きく身体を痙攣させ、ツクモは甘い悲鳴を上げていた。翻る長い黒髪。電流じみた快感が全身を走り抜け、一拍遅れて大きな満足感が身体を包み込む。
「…………!」
 山城は目を見開き、ツクモを凝視していた。瞬きもせず呼吸もせず、ツクモの――いや、扶桑の乱れる姿に魅入っている。
「ふふ……」
 ツクモは髪の毛を軽く掻き上げ、視線を落とした。
 大きく立ち上がったものが、山城の赤いスカートを押し上げている。
「あら、山城。こんなに大きくなって。私が一人エッチする姿に興奮したのかしら?」
「それは……えっと……」
 羞恥心に顔を赤く染めつつ、慌てて視線を逸らす山城。頬にじっとりと汗が滲んでいる。身体が動くのなら逃げ出していたかもしれない。しかし、ツクモの撃ち込んだ命令により、身体を自由に動かすことはできない。本気で動こうと思えば動けるが。
「それじゃ、次は山城の乱れる姿を見せて欲しいわね」
 ツクモの両手が、山城の顔に触れる。左右から優しく包み込むように。不意に、山城の手が動いた。スカートをたくし上げ、右手をショーツの中に差し入れる。
「へっ? あれ、何ですか……! 身体が勝手に!?」
 焦る山城。ショーツを下ろし、いきり立つモノが露わになった。
 ツクモは笑顔で話しかける。
「色々できるって言ったじゃない」
「色々って――!?」
 その意味を理解し、山城が眼を剥いた。
 だが、遅い。
「ひゃぅ!」
 山城の両手が自身のものを撫でる。その形をしっかりと確かめるように。自分の意思とは関係無く。男のものなど知識でしか知らないだろう山城に、その形を手触りを感覚を、はっきりと認識させるように。
「うぅぅ……」
 困惑と羞恥心と興奮に染まる山城の顔。しかし、視線は外せない。ツクモが何かしているわけではなく、単純に視線を外すことができない。
「これ……本当にわたしに……。んんっ!」
 そして、両手が自分のものを上下にこすり始めた。意思とは無関係に動く身体。本来自分にはないものが、未知の快感を脳に流し込む。自分を慰める手慣れた動きだった。動かしているのは山城ではないのだから。
「ひゃっ! えっ、あっ……! ナンですか、これ! 熱い……! あっ、待っ、待って下さい! んっ、何かびくって……! はっ、ひっ……! これが男の人の……感覚――! いや……んあっ! 何か、こみ上げて……来る……!」
 全身を小さく二、三度痙攣させ、山城は仰け反った。
「ふあああっ!」
 きつく目を閉じ、悲鳴とともに大量の精液を吐き出す。衝撃に耐えるように身体を強張らせてから、糸が切れたように脱力した。瞳から光が消え、放心している。
 ツクモは胸元に掛かった白い液体を指で掬い、口へと運んだ。奇妙な味である。
「どうかしら、山城? 初めての射精の感想は」
「身体が、砲塔になった、みたいです……」
 肩で息をしながら、山城が答えた。
「次は……」
 山城に笑いかけ、ツクモは身体を屈め、大きく口を開ける。
「まさか……」
 何をしようとしているのか察したのか、山城が身体を起こし、硬くした。しかし股間のものは次に起る事を期待するように大きく張り詰めている。
 一度息を吸い込み、ツクモは山城のものを口に含んだ。
「いただきます」
「ひゃぁ!」
 山城の悲鳴を聞きながら、口と舌を使って容赦無くそれを責める。手で根元を扱き、唇と舌で先端を丁寧に刺激。さらに、左手で女の子の部分を優しく愛撫する。
「姉さまのお口……っ! 舌が絡んでっ……ああっ! あっ、あああっ! 腰がおかしくなるっ! ダメっ、出ちゃ……姉さまのお口にっ――んんんんっ! あッ、はぁっ!」
 びくっ!
 と山城の身体が痙攣した。身体を強張らせ、腰を震わせ、ツクモの口の中へと精を解き放つ。何度か震えてから、脱力し椅子の背に体重を預けた。
 咥内に放たれたものを飲み込み、ツクモは立ち上がる。
「準備運動は終わりよ、山城」
 その台詞に山城が身体を起こすのを確認してから、赤いスカートを脱ぎ捨てた。続けてショーツも脱ぎ捨てる。一糸まとわぬ姿となったツクモ。
「次は山城の童貞をいただくわ。ここに山城のものが入るの。素敵でしょう?」
 山城の肩に左手を置き、右手で秘部を広げる。
 息を呑み、山城がそこを凝視した。
「どうてっ……! 姉、さま……!」
「気持ちいいわよ」
 妖しく微笑んでから、ツクモは山城のものにまたがり、腰を下ろす。
 くちゅ。
 先端が膣口に触れた。背筋を駆け上がる痺れに、肩が震える。
「!」
 固まる山城。小さく口を動かしているが、言葉出てこない。
 ツクモはゆっくりと腰を下ろす。肉の暴が体内をかき分ける感触に、背筋が震えた。山城のものが何も無い股間に飲み込まれていく。本来男ならば絶対に覚える事のない感触に、言葉も出ない。
 そうして、ツクモの膣が山城を飲み込んだ。
 で山城の頭を抱きしめ、ツクモは満足げに息を吐き出す。そっと下腹を撫でながら、
「ああ……。凄い圧迫感――んっ、本物は違うわね……」
「はっ、はひっ!」
 掠れた声をともに、山城が頷く。
 ツクモは山城の頭を優しく撫でてから、声を掛けた。
「動くわよ」
「あんっ!」
 甘い悲鳴が山城の喉から漏れる。
 ゆっくりと身体を上下に動かすツクモ。山城のものが何度も膣を上下に刺激する。びりびりと痺れるような快感に、得も言われぬ充実感が胸を満たしていた。
 身体を震わせながら、山城が泣きそうな声を漏らる。
「ね、姉さま……! ダメ……、これ――出ちゃ……」
「まだダメよ」
 とん。
 と、ツクモの人差し指が山城の額に触れた。瞬間、ツクモの精神の欠片が、命令として山城の身体に流し込まれる。
「!?」
 驚く山城を余所に、ツクモは下腹に力を込めた。山城と繋がっているという事実が、奇妙な幸福感となって胸を満たす。欠けていたものが元に納まったような満足感。
 ツクモは腰を動かし、山城のものを優しく激しく刺激していく。
「あっ、山城……気持ちいいわ……! あっ、んんっ! これは、扶桑の身体が望んでいるのかしら? ひっ、ああっ……! こうして山城のものを受け入れると……んっ、あっ、身体の奥まで満たされて……。凄く幸せな気持ち……! あっ、ふっ、んんんっ――!」
 ツクモは己の肉体を使って山城のものを味わった。両手で優しく自分の乳房を揉みしだきながら、膣奥から溢れる快感を全身で味わう。
「んああっ! 姉さま待って!」
 山城は身体を震わせていた。許容量を超えた未知の快感に、思考が追いつかない。
「姉さまの中……気持ち良過ぎです……!  あっ、これ出る……もう出ちゃ……! ああっ! で、出ない!? な、なんで……ああああっっ! 出そうなのにっ!」
 身体を反らしながら、恐怖の悲鳴を上げた。性感が上り詰めているのに、射精できない。ツクモが仕込んだ命令だった。ものに、身体に再現なく快感が溜まっていく。
 山城が差し出した手に、ツクモが指を絡める。だらしなく涎を垂らしながら、涙を流す山城。その姿に、どこかサディスティックな炎が心の中で燃え上がっていく。
「はっ、はっ……姉さま! ああっ! わたし、おか、おかしくなる……!」
「一緒にイきましょう。私の可愛い山城」
 ツクモは右手の指をほどき、
 パチン。
 と、指を弾いた。それが解除の引き金となる。
 山城が目を見開き、大きく身体を痙攣させた。
「! んっ、出るっ! 出っ、ふあああああああっ! 姉、さまああああぁぁッッ!」
 腰を震わせ、大量の精をツクモの中に吐き出す。だらしなく涎を垂らし、目元に涙を浮かべ、何度も腰を震わせ、ただ己の分身を快楽とともに放出していた。
 十数ほどの時間を置いて、山城はぐったりと脱力した。
 ずるり、と。
 立ち上がったツクモの膣から山城のものが抜けた。さすがに先程までの勢いは無くなっている。膣から音もなく垂れる白い液体。
 お腹を撫でながら、ツクモは尋ねた。
「どうかしら? 私の膣は?」
「凄く、よかったです……」
 疲労困憊といった有様で、言葉を返してくる山城。
 ツクモは小さく吐息すると、自分が座っていた椅子を引き寄せた。椅子の背に身体を預けてから、山城に向かってお尻を突き出す。
「今度は私を犯してみない?」
 山城を誘うように、右手で秘部を広げてみせた。
「!」
 声もなく、山城が椅子から立ち上がる。半分勢いを失っていた股間のものは、再び大きさを取り戻していた。赤い両目から半分正気の色が抜け落ちている。
 ふらふらとツクモに近づき、突き出されたお尻に両手を添える山城。そして、滾るものをツクモの膣口へと押しつけた。
「姉さまっ!」
「ああんっ!」
 ツクモの膣を山城のものが一息に貫いた。
 本能のままに女を求める衝動。先程とは違う強烈な衝撃はツクモの身体を貫いた。子宮から胃や肺を通り、脳髄へと。膣奥が甘く震えていた。
 ぱんっぱんっ! と。
 激しく腰を打ち付ける山城。
「はっ、ああっ、……姉さまの中っ! んっ、き、気持ちいいですっ! ああっ、凄いっ! 腰が溶けちゃいます! わたしっ、ああっ、姉さまを犯してるっ!」 
 歓喜の叫びを上げながら、ツクモの身体に両腕を回し、手の平で無防備になった胸をまさぐり始めた。手の平で包み込み、こね回し、先端を乱暴に指で摘まむ。まるで貪るような愛撫。
 先程とは比べものにならない熱を帯びるツクモの身体。
「あっ、凄い……山城――! もっと激しく、私を犯して……あああっ!」
「こうなったら、姉さまっ! あんっ、わたしの、子供を孕んで下さい! 思いっきり出します! んっ……だから、わたしの精子で、妊娠させますっ!」
「山城、私も山城の赤ちゃん欲しいわ……。出して……!」
 子宮を突かれるツクモは、衝動のままにそう叫んでいた。
「! 姉さまあああああっ!」
 山城の叫び。
 さきほどから何度も抱いているのに、全く勢いの衰えない射精がツクモの膣奥を叩く。下腹部が灼けるように熱い。身体に力が入らない。全身を満たす、形容しがたい充実感に、、ツクモも静かに達していた。
「あっ……あ……ぁぁ……」
 今までとは違う。
 底なし沼に沈んでいくような、静かで深い絶頂だった。

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19/1/14