Index Top 第6話 夏休みが始まって

第3章 おしおき 後編


 リリルの下腹をそっと撫でた。
「ここからが本番だぜ、腹くくれよー?」
「………」
 返答はない。
 腰の辺りを包み込む黒いスパッツ。丈は太股の中程で材質は微かに光沢のある黒い布だった。化学繊維に似ているが、どうも市販の布ではないらしい。大人への変身に合わせて大きくなっているようなので、法術などを込められた特殊な布なのだろう。
「しかし、エロい格好だな」
 一度腕を引っ込め、腕組みしながら感慨深く頷く。
「一遍ッ、死んで、こい……ッ」
 牙を剥いて威嚇するリリル。だが迫力はなく、威嚇する子犬。
 太股や腰の筋肉が、黒い生地に浮き出ていた。小学生の裸は見たことがないが、リリルの身体はまさに理想的な少女のものだろう。筋肉質の引き締まった体躯は、太いこともなく、華奢でもなく、適度に細く美しい。
 浩介はにへらと口元を緩めた。
「それにしても、銀髪褐色のロリ悪魔っ娘にスパッツって最強の組み合わせだよなぁ。草眞さんって何か凄く分かってる。あとで礼言っておこう」
「お前はぁぁ……!」
 額に青筋浮かべるリリル。
 浩介はすっと太股の辺りを撫でた。滑らかな生地の感触。元気だったリリルの動きが止まる。今まで気合いで誤魔化していただけ。発情状態は解けていない。
 太股の内側に右手を這わせ、引き締まった筋肉をスパッツ越しに堪能する。
「っ、っっぅ、ぅぐぐ、ぐ」
 浩介の右手を掴んで、リリルが声を呑み込んでいた。
 すべすべの生地と子供特有の身体を思う存分愛でる。人間として普通に生きていれば、こんな機会は一生訪れないだろう。
「我ながら凄く犯罪者ちっく」
 太股を撫でる手を、じわじわと上へ移動させていく。身体を震わせながら歯を食い縛っているリリルに、意地悪っぽく訊いてみた。
「大事な所に触れたら、どうなっちゃうのかなー?」
「お前はァ、さっ、さと……死ね、えッ……ッァアァッ!」
 右手が秘部に触れた。
 ただ触れただけだが、反応は良好。生地の上まで濡れている――ということはないものの、じっとりとした湿り気を感じる。
「あ、あッ。待て、待って、まずィ――」
 あまりの快感に、リリルは怯えるような声を漏らしていた。怒りと恐怖と焦りが入り交じった表情。拒絶の意思を込めて両手を力無く振っている。だが、それは嗜虐心を刺激するだけだった。
「前から言ってるだろ。お前はいじめてオーラ持ってるって」
 苦笑しながら、浩介はそっと割れ目に指を這わせる。
「はアぅ!」
 リリルの身体が跳ねた。絶頂に届く快感があっただろう。だが、命令に阻まれイくことができない。絶頂を受け入れるように身体が震えてから、何もなく力が抜ける。
 だが、休む暇も与えず、中指がスパッツの上から秘部を撫でる。
「ッ、ゥゥああァ! まて、待って、くぁぁあああッ、やめ、やめ、ああっ!」
 こらえきれずに声を上げるリリル。イくほどの快感をイけぬまま味わう、じらしプレイ。まさにお仕置きの本番だ。指の動きが、リリルを踊らせる。
「このバカ、っっあああッ! やめ、やめっ、てぇ!」
 脱力した手で浩介の手を掴み、必死に拒絶の声を上げていた。
 もっとも、浩介を止める力はない。
「この辺りがクリトリス、だったな」
 撫でていた秘部の上の辺りで指を止める。スパッツ越しの指先に感じる小さな突起。女の快感の中心のひとつ。摘むなり擦るなり、攻め方は色々ある。
 ぴたりとリリルの動きが止まった。引きつった呼吸を繰り返しながら、浩介の手を凝視する。目に映るのは、これから来る衝撃への恐怖。
「何か言うことは?」
「くた、ばれ……変っ態」
「反省の態度が見られないので、お仕置き」
 ぴんと指先で弾く。
「………! ッッァァア……」
 リリルの身体が反り返った。声にならない悲鳴を上げながら、背中を弓なりに逸らして舌を突き出す。両目から零れる涙と口元から零れる涎。
 身体は絶頂を迎えているのに、脳がそれを認識しない。訪れているはずなのに感じることの出来ない絶頂感に十秒ほど悶えてから、リリルは脱力した。
「耐えるなぁ。次はどうかな?」
「何、する気だ……?」
 不敵な笑みに、怯えるリリル。もう空元気も残っていない。
 浩介は右手を伸ばして、リリルを抱え上げた。軽い身体を再び膝に乗せる。
「やっぱりこの体勢が一番いいな」
 楽しげに狐耳と尻尾を動かしながら、浩介はリリルの下腹に右手を添えた。あとは一気に攻め落とすだけ。じわじわと手を下ろしていく。
「おい、待て――」
 リリルが声を上げるが、止まらない。
 指先がスパッツの中へと潜り込む。じっとりとした湿気が手に絡みついてきた。今までひたすらじらされてきたのである。スパッツの上からでも中が濡れていることは分かるほどに。中は凄いことになっているだろう。
 蠢く指先の動きに、リリルは泣きそうな声を漏らした。
「待って、やめ……、やめてくれ。頼む……」
「嫌だね。お前、まだ反省してないだろ」
 そう告げて、浩介はショーツの中へと右手を滑り込ませる。
「ッ!」
 リリルの身体が固まる。全身の筋肉を硬直させていた。
 指先が直接秘部へと触れている。柔らかく、そして張りのある肉の感触。お漏らししたかのように、ぐっしょりと溢れた密。溢れるほどの熱を持った秘部。
「覚悟はいいか?」
 返事を聞かぬまま、浩介はリリルの膣口へと人差し指を触れさせ――躊躇無く根本まで差し入れた。とろとろに融けた膣を指先が容易に貫く。
「―――!」
 リリルが大きく跳ねた。
 指に絡みついてくる膣肉。あいにく他人の膣に指を入れた経験はないので詳しくは分からないが、これはかなりの名器なのだろう。多分。
 くい、と指を動かすだけで、リリルの身体が派手に痙攣する。その反応を楽しむように、指を動かした。
「ヒッ、ま――、待て、やめて……。イヤだ……ッッ、イヤだ……。アアあぁぁぁ――。アタ、シが……コワ、壊れ、る……! おかしく、なる……!」
 両目から涙を流し、リリルが小さな声を漏らしていた。脳髄を焼くほどの快感を受けながら、絶頂を迎えることができない。
「だったら、言うべき言葉があるだろ? 人のパソコン壊しておいて、反省する気もないようだからな。ここまで言えば分かるだろ、お前頭いいから」
 指先でGスポットの辺りを引掻いてやる。
「――ぃぁぁ……あ、あッ!」
 悲鳴じみた声。絶叫に等しいのだが、喉が擦れているせいで、耳を叩くほどの大声にはならなかった。何度も脳を焼かれ、半ば正気を失っている。
「理解できなかった? もう少しイジめれば理解できるかなー?」
 浩介はお腹を押さえていた左手をゆっくりと上に移動させた。
 喉を引きつらせながら、リリルが子供のような嗚咽を漏らす。
「分かっ……たか、らッ、もう許――し、て。アタシが……悪かった、から……、ごめんっ、なさい……ホントに、ごめん……なさい――」
「よろしい。では、ご褒美に思う存分絶頂を味わえ」
 そう命じながら、浩介は左手をスパッツの中に入れた。
 左手の指がクリトリスを探り当てる。
「や、やめ」
「遠慮するな、今まで辛かっただろ? 気絶するまでイっていいから。俺が許す」
 浩介は充血したクリトリスを強めに摘み上げた。さらに膣に中指を挿入させ、二本の指で膣中をかき回す。既に命令による禁止は解かれていた。
「―――!」
 今までで最大の快感がリリルを襲う。六時間延々とじらされた所への強烈な一撃。それだけだった。何の抵抗もなく、絶頂へと突き抜ける。
「ィィィ……! ァァア゙……! ッ――!」
 声はほとんど聞こえなかった。全身を仰け反らせ、ぴんと尻尾を伸ばし、天井を仰いだまま舌を突き出す。垂れ流しになってる、涙と鼻水と涎。
 だが、浩介は無視して膣を掻き回し、淫核を弄った。
「クッ……! カハッ、ア゙ア゙ァ、ああァ!」
 しゃっくりのような声を上げながら、全身の筋肉を痙攣させるリリル。もはや自分の状態すら理解していない。脊髄反射に従い、ひたすら悶える。両手で押さえていなければ、床に倒れていただろう。
「ア……あがガアぁ……アッ、あぁあッ!」
 一度大きく痙攣し、リリルは脱力した。
 浩介は指を止め、スパッツから両手を引き抜く。白目を剥いたまま、舌をだらりと垂らせしている。完全に気を失っていた。
 ふと目線を落とすと、暖かい液体が太股を濡らしている。失禁してしまったらしい。
 浩介は色々な液体で濡れた指を舐めながら、
「さすがにやり過ぎたか?」

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