Index Top タドリツキ ~提督はスライムにつき~

第7話 !赤城さんを内側から……


「何をするつもりですか?」
 タドリに向き直り、赤城が身体に力を込めた。目蓋を微かに落とし、意識を周囲に広げる。タドリが何かをしたら、即座に対応できるように。
「くっくっくっ」
 タドリは視線を持ち上げ、両手を挙げた。
 もみゅん。
「ひゃうぅ!」
 気の抜けた悲鳴とともに、赤城は両腕で胸を押さえた。何をされたのかはとりあえず理解しているようで、顔を赤くしている。
「えっ! えっ!?」
 もみもみもみ。
 タドリは赤城内部の両手を動かした。赤城の胸を内側から無遠慮に揉む。指先に伝わってくる大きな膨らみの感触。柔らかく甘い抵抗が心地よい。
 両腕で自分の胸を押さえ、赤城は驚いたようにタドリを見つめる。
「ひゃっ! なっ、何してるんですか、提督っ!」
「オレはどうなっても知らん、と言ったぞ?」
 ににやにやと笑いつつ、タドリは告げる。
 むにむにむに。
 内側から胸を揉まれ、豊満な乳房がいやらしく蠢いていた。
 赤城は胸を押さえたまま、タドリを睨み付ける。身体を前に屈めつつ。羞恥心と呆れに少々の怒りの入り交じった複雑な表情で。
「これは、聞いてませんよっ! んっ、あっ……そもそもどういう原理ですか!」
「それは企業秘密」
 片目を閉じてタドリは答える。
 そして、指を伸ばした。
「ひっ!」
 赤城が短い悲鳴を上げた。長い黒髪が跳ねる、
 タドリの指先が、赤城の乳首へと差し込まれていた。体内構造を無視し、タドリの手は赤城の内部を自在に動き回っている。
 くりくりくりくり。
 タドリの指先によって、内側から弄られる赤城の乳首。
「あっ、あっ、ああっ……あぁーっ!」
 抱えるように両腕で胸を押さえるが、その行動に意味はない。困惑の表情とともに赤城は移転身体をのけ反らえた。乳首への刺激から逃げるように数歩後ずさる。
 しかし、身体を動かしても原因は体内にあるのだ。
 くにくにくにっ。 
 タドリは赤城の乳首を弄り続ける。皮膚という防壁の無い体内から、神経を直接。
「んっ! んんーっ、ふあぁっっ!」
 きつく目を閉じ、甘い悲鳴とともに、赤城は身体を震わせた。執拗な乳首への刺激に、ついに達してしまったらしい。そのまま後ろに蹌踉めき、長椅子へと倒れ込む。
 しかし、仰向けに倒れたまま、赤城はタドリに顔を向けた。不敵な笑みとともに、
「提督……。一航戦の誇り、この程度ではびくともしません――!」
「じゃ、これならどうだ?」
「へっ?」
 赤城が瞬きをする。
 タドリは、手を下へと移し。
 きゅっ。
 と、淫核を内側から摘まんだ。
「きゃんっ!?」
 身体を跳ねさせる赤城。両手でスカート越しに股間を押さえて、太股を閉じる。顔を真っ赤にしたまま何度か瞬きをしてから、驚いたようにタドリを見つめた。
 にやりと笑うタドリ。
「何をする気ですか……!」
 顔を強張らせる赤城に、手を動かしてみせる。
 くにゅくにゅくにゅ。
「ひゃあああっ! ああっ! 提督っ、これ……! あああっ!」
 腰を跳ねさせ、赤城が悲鳴を上げる。
 弾力のある小さな肉の塊を捏ねるように、タドリは指先を動かした。そこは女性の身体で最も敏感な部分のひとつである。それを無防備な体内から弄り回されるのだ。作り出される快感は、外から触った時の比ではない。
 神経が焼けるような快感に、赤城はひたすらに悶えていた。
「な、何ですか……! あっ、ひっ、あああっ! これっ、感電した、みたいにっ……! んっ、ああっ。ひうっ! 頭が真っ白にっ――! あっ、はっ、んんっ! んああっ! でもっ、私は屈しません……! ああっ、私は一航戦のっ、赤城です! うんっ!」
 身を捩り何度も達しながらも、赤城は瞳に意思の炎を燃やしてタドリを睨み付ける。凶暴な笑みの浮かぶ口元から涎を垂らし、両目から涙を流しながら。
 辺りに漂う雌の匂い。
 ふっと凶悪な微笑を浮かべ、タドリは手の無い両腕を持ち上げた。
「なら、これはどうかな?」
 赤城の体内にある手を動かす。膣の上壁を――Gスポットと呼ばれる場所を、そして子宮口を。体内から神経への直接刺激。指などに寄る刺激の比ではない。
「はひっ!?」
 びくんっ!
 と、赤城が大きく身体を反らした。
「ひああああっ! これっ、んんんん――ッ! ああああっ! あっあっ、あーっ! お腹っ、灼けるっ……あああっ、熱い! ダメっ、ああああっ、んンンッ!?」
 びくびくっ! びくんっ!
 身を捩って足を振り回し、腰を浮かし、赤城は押し潰すような快感に溺れている。普段の落ち着いた姿からは想像もできないような姿だった。
 しかし、タドリは攻める手を緩めない。
 くにくにくに、ぐりぐりぐり……。
「ふあああああっ! 提督くっ! んんっ、はっ、ンンンンンッ! 駄目っ、ぎもぢいいっ! おがじぐなるっ! あああっ! もう、降参しますっ! あっ、はひっ、私の負けれすっ! ああああっ! これは、ダメっ! 駄目だかりゃっ! ふあああっ! あっもうっ、本当に、駄目ですから……もう許し――」
 赤城の声が掠れて、消える。
 そして数拍の間を挟んでから。
「んっ、ああああああぁぁぁっ!」
 びくんっ!
 絶頂とともに、長椅子から跳び上がった。身体を反らす勢いで五十センチ近く飛び上がり、床に落ちる。さらに何度か激しく身を震わせてから、糸が切れたように動かなくなった。意識を失ったのだろう。
 じわり、と。
 赤城のスカートが水気を帯びていく。
 微かな異臭とともに、床に広がる液体。
「ちょっとやり過ぎたか……」
 タドリは苦笑いとともに呟いた。
 

「!」
 赤城はすぐさま身体を起こした。
 一度深呼吸をして、周囲を見る。
「ここは?」
 演習場近くの休憩室だった。演習が終わった後に寝ている事の多い場所である。窓の外はすっかり夜の色となっていた。普段はもっと早く起きるのだが、今日は寝過ごしてしまったようである。
 視線を身体に向ける。
 白い上衣と赤いスカート。胸当ては付けていない。いつもの格好であり、何かおかしい所があるわけではなかった。ただ、何故か違和感がある。
 ぱたぱたと身体を触ってみるが、おかしい部分はない。
「うーん、何か……」
 思考に引っかかる何か。凄い夢を見たはずなのに、思い出せないような違和感。眠っている間に何かあったような気がする。しかし、それが何かは分からない。そもそも本当に何かがあったのかも分からない。
 ふと時計を見ると午後七時。
 赤城はソファから立ち上がった。
「もう晩ご飯の時間ですね。今日は何を食べましょう?」
 変な夢でも見たのだろうと納得し、手早く思考を切り替えた。

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19/7/20