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第2章 俺も私も足柄! |
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前回のあらすじ! 「私の身体少し貸してあげましょうか?」 「いや、遠慮しておく。そもそも無理だから」 「こういうのは、頭ガッツンすれば何とかなんとかなるのよ!」 ゴッ。 「痛ぇッ! ……って何で?」 見下ろした身体が足柄のものだった。足柄の頭突きによって、ツクモは足柄になっていた。 そして、自分の口が勝手に動き、言葉を発する。 「何! 何これ!?」 |
勝手に動いた口に、ツクモは重ねるように声を掛けた。 「俺だ。ツクモだ」 「提督!?」 驚いたように叫び、両手で自分の顔を掴む。ツクモの意思ではなく、身体が勝手にそう動いたのだ。おそらく足柄が動かしているのだろう。 「お前、足柄だよな?」 「そうよ。でも、これって、私の身体に提督が入り込んじゃってるって事!?」 ツクモの問いに、足柄が答える。自分で自分に問いかけ、自分で答えるというのは奇妙な事だが、細かい事は気にしていられない。 「そういう事だな」 答えながら、両手を握って開く。自分の身体と他人の身体は、似ているようでかなり違うのだ。軽く酔ったような感じもする。酒は入っているが。 右手で口を押さえ、足柄が感慨深く呟く。 「他人に乗り移れるって、本当だったのね……。何かの比喩だと思ってたわ」 「残念ながら、本当にできるんだ。色々と条件はあるんだけど」 ツクモは答えながら、右手を開き、握った。自分の身体と同じように動く。扶桑や北上の時と同じだった。今回は逆にそれが気になる。 「とはいえ、足柄にこうして干渉はできないはずなんだが……。何でこうなるか、いまいち分からないな。ま、出来ちゃったァものは仕方ない。多分、足柄から俺に働きかけたのが原因じゃないかと仮説を立ててみる。うん」 と、一応納得した。足柄から行動したせいで、両者の境界が外れたのだろう。ただ、完全に適合しているわけではないので、足柄の意識も残ってる。あくまで仮説だが。 足柄が眉を落として呻く。 「何だかよくわからないけど。これからどうするのよ……」 「そうだな」 ツクモは視線を上げて少し考えてから、 「戻るのは簡単だろう。手応え的に、そっちは心配していない。だがしかし、すぐに戻ったんじゃ面白くない。せっかく足柄の身体手に入れたんだし」 にやりと笑ってから、両手で胸に触れる。服の上からでも分かる大きさと形。それを確かめるように優しく胸を撫でてみせた。 「少し足柄の身体を楽しんでみるか」 「えっ、待って。ホントにやるの……!」 足柄が慌てて手を離そうとするが、手は動かない。腕を動かすような感覚はあったが、ツクモの意識がそれを上書きしている。 ツクモは手を放し、両腕を左右に広げて見せた。 「足柄がいいって言ったんだろ? 自分で言った事なんだから、大人しく腹決めるように。それに、こういうエロい身体を堪能できる機会なんて滅多に無いからな」 「エロいって……うぅ、そういう自覚は無いんだけど」 頬を赤くして、恥ずかしげに顔を伏せる足柄。 ツクモは椅子から立ち上がり、足を進めた。椅子とテーブルのある軽食エリアから、ソファが置いてある休憩エリアへと。 「足柄って背も高いし、出るところは出て、引っ込むところは引っ込んで、全体的に引き締まってて、いい身体してると思うぞ。野生の獣のような感じで」 と、腕を撫でる。しっかりと鍛えられた筋肉と脂肪の感触。 「そうかしら? ふふん、やっぱり餓えた狼の名は伊達じゃ無いわね」 得意げに拳を握る足柄。 ツクモはソファに腰掛けて、大きく息を吐いた。 「ま、それはそれとして、今日は足柄の身体を楽しませてもらう事にしよう」 ソファに背を預けてから、両手を持ち上げ、胸に触れる。制服を押し上げる膨らみ。身体を反らしているため、より強調された形となっている。 「うぅ」 足柄が小さく呻くが、身体は止まらない。 双丘の大きさを確かめるように、ツクモはゆっくりと手を這わせた。制服の上からでは分からないが、直接触れてみると、下着の感触まではっきりと感じとれる。 「あんまり変な事しないでよ……」 不安げな足柄。 指を押し込むと、確かな弾力が返ってきた。扶桑や大井とはまた違う感触。身体というものは、人によって差があるのだと実感できる。 さわさわ、と。 ツクモはただ静かに胸を撫で続けた。 「ああ、至福」 小さく息を吐く。 そして、足柄がぼそりと呟いた。 「提督って意外とへたれね……」 「…………」 「………」 ツクモは胸から手を放した。身体を起こし、素早く腰のベルトを外す。さらに制服のボタン下半分を外し、下に来ていたシャツのボタンも外した。 「何!? 何するの!」 慌てる足柄には構わず。 開いた制服から服の下に両腕を差し入れた。自分で自分の身体を抱えるような格好である。お腹の前で腕を交差させ、手を脇腹に回し。 十指を一斉に走らせる。 「ふっ……! くっ!」 足柄は咄嗟に歯を食いしばり、声を飲み込んだ。己の身に何をされるか瞬間的に悟ったようである。しかし、悟ったからといって問題は解決しない。 押し寄せる刺激に、足柄の抵抗はあっさりと瓦解する、 「あっ! ああっ、あははははははっ! やめっ! あはははははは! ひひひひひひ! 待っ、提督っ! あはははっ! それは、反則! はひっ、ルール違反ッ! はははははっ、はひっ、あははははは! やめてええあああはははっはは」 脇腹をくすぐられ、ソファに倒れ込む足柄。 くすぐりから逃れようと必死に足を振り上げ、身体を捻り、頭を振り回す。しかし、腕はどうにもならなかった。身体を動かすことはできても、両腕はツクモが掌握しているため、足柄の意思で動かせないのだ。 つまり、逃げられない。 ツクモは容赦無く腋の下へと手を差し込んだ。 「あああーっ! そこダメッ! はっ、ひひひいひひっ! ごめんっ、提督! あぁぁっ、ははひっははははひっ! 私が悪かったからっ! あははっははっはは! やばい……! 息がっ……! くくくくぅぅぅぅぅ」 ぴたりと、ツクモは動きを止めた。 口を開け、何度も深呼吸を繰り返す足柄。 そして、ニヒルな表情で言い放った。 「ふっ、他愛もない……!」 「…………」 ツクモは無言で手を動かす。次は腋からお腹へと。 筋肉質のお腹に、指が触れる。 「ぅ……」 固まる足柄。 ツクモがゆっくりと指を動かすと、全身がひくひくと痙攣した。頬が引きつり、汗が噴き出る。自分の感覚として、足柄が焦っている事がはっきりと理解できた。 「くく……ぅ……」 横隔膜が痙攣している。 そして、ツクモは指を動かした。 「ひゃあああああああ! やめっ、ごめん! 今のは――! あはははははは! おがしくなるっ! あははははははははは! 待ってまっへぇ……ああああああっ!」 じたばたと身体を捻る足柄。 自分で自分をくすぐって悶えるという、奇妙で背徳的な状態。ソファの上で身を捻り、仰け反り、大きく前屈し、押し寄せるくすぐったさに耐える。 「あははははははは! このアシがりゃ、あひひひひひ……絶対に負ふぇにゃいわよ! あははははははは! ひひひひひひひははははうぐくくくくくく……」 ツクモは手を止めた。 足柄はぐったりと脱力し、荒い呼吸を繰り返している。 ツクモは口を開いた。疲弊している足柄の身体なので、声が上手く出ないが。 「少しは懲りたか?」 「この足柄を屈服させるには、まだまだね」 何故か勝ち誇ったように返してくる。 ツクモは大きく息を吸い込んだ。何度か深い呼吸を繰り返すと、身体にのしかかってた疲労が消えていく。艦娘の快復力はかなり高いのだ。 「なら、本気で行かてもらう」 そう宣言し、ツクモこめかみに人差し指を押しつけ、それを捻る。 じわりと身体が熱を帯びた。胸の奥からこみ上げる乾き、下腹の奥が疼く。 「何、したの?」 「すぐに分かる」 「待っ……」 訝る足柄に一言答えてから、ツクモはスカートに手を掛け、ホックを外した。そのままスカートを下ろし、脱ぎ捨てた。 |
18/11/9 |