Index Top 第7話 夏の思い出?

第9章 浩介の仕返し 後編


 あれから三十分は経っていないだろう。
 凉子はベッドに倒れたまま、目を回していた。二十数回も連続で絶頂を迎え、同じだけ射精すればさすがに限界だろう。薄く意識はあるようだが、思考がどこかに飛んで行ってしまっているらしい。浩介の分身に憑依したまま男性器を作る魔法も解いていないが、正気に戻ってからでいいだろう。
 浩介はリリルの身体から抜け出していた。今はリリルを膝に乗せたまま、両手で小さな胸を撫でている。気絶寸前まで行ったリリルは、ひとまず魔法で回復させてあった。身体の感度はそのままである。
「コースケ……くそ、本当に、っ、いつまでやる気だよ……?」
 擦れた声で呻きながら、肩越しに睨んでくるリリル。金色の瞳には殺意が灯っているが、色情も混じっていて、説得力はかけらも無かった。
 柔らかく小さく滑らかな乳房を揉みながら、浩介は答えた。当然とばかりに。
「何度も言ってるだろ? 俺の気が済むまで。こないだがお前の気が済むまで付き合わされたんだから、俺も気が済むまでやる。次はどこを弄ってほしい?」
 ぱたぱたと尻尾を動かし、尋ねる。指先で淡い色の乳輪を弾きながら。
 冷房の効いた部屋であるが、身体は芯まで熱を帯びていて、焼けるように熱い。浩介は上着もズボンも脱ぎ捨てた下着姿だった。リリルはスパッツ一枚のままである。
「乳首を、強く、摘んでくれ……。ちく、しょう……ぁっ」
 顔を真っ赤にしたまま、リリルが答える。答えたくはないのだが、答えてしまうのだ。何をして欲しいのか正直言うように命令してある。その羞恥心と屈辱感に歯を軋らせているが、どうすることもできない。
 言われた通りに、浩介はつんと起った乳首を指で摘む。
「うんっ……!」
 リリルの顎が持ち上がった。
 言われた通り、指に力を込めて強めに摘みつつ、転がすように動かす。それに合わせるように、リリルの身体が快楽に悶えていた。手足を引きつらせ、背中を仰け反らせる。
 全身で気持ちよさを表しながらも、リリルは命令通り続けて言ってきた。
「んあっ、アタシの下を……クリトリスを、ああっ! お前の指で、優しく、はっ……撫で、てくれ! んっ、くそ、っ……このエロ狐がっ!」
「エロで結構。男は誰だってエロいんだよ」
 余裕たっぷりにそう言ってから、浩介は右手を下ろしていく。
 左手は小さな乳首を弄ったまま。小指を使って、薄い膨らみの縁を撫でている。
「ぅぅぅ……」
 浩介の右手を迎えるように、リリルが両足を左右に開いた。自由のきかない身体と言葉に、冷や汗を流しながら、首を左右に振っている。だが、無駄なこと。
 人差し指がスパッツの上から淫核に触れると、リリルの動きが一瞬止まった。
 黒い滑らから生地と、小さな膨らみ。女性の性感の中心である部分。生地越しとはいえ、充分感じるだろう。浩介はゆっくりと指を上下に動かし始めた。
「あっ! はっ、ぁぁああぁ……」
 喉から漏れる、抑えきれない溶けた声音。痙攣するように引きつる身体が、その心地よさを表している。小学生高学年くらいの女の子を抱きかかえながら、股間を無遠慮に触るという状況に、浩介も喉の奥に熱い乾きを覚えていた。
 目の前で跳ねる三角形の尻尾を、素早く口に咥える。
「ッひぃぃッ!」
 リリルの顎が跳ね上がった。浩介が攻められる場所が三カ所に増えたせいで、快感も増したのだろう。元々、尻尾は敏感な部分で、命令を使ってさらに感度を上げている。
「相変わらずいい噛み心地だな。お前の尻尾」
 浩介はリリルの尻尾を噛みながら、左手で胸を、右手でクリトリスを弄っている。不規則な波紋となって小さな身体へと襲いかかる快楽。
 それでも、リリルの本能はさらなる刺激を求めていた。
「ああっ、はっ! いいっ、あと、お前のっ、尻尾で……んっ、アタシの身体、撫でてくれ……。くそ、っ……一度、死んでこい、ィっ!」
「尻尾――」
 浩介は尻尾を跳ねさせる。ふさふさの毛に覆われた狐の尾。先端が白い。確かに、これで身体を撫でられたら気持ちいいかもしれない。
 そう考えてから、尻尾を曲げてリリルの身体をさっと撫でた。
「いっ、ん――! っ――!」
 全身を硬直させ歯を食いしばり、冷たい氷にでも触れたように大きく震えるリリル。見開いた金色の目に涙が滲み、淡褐色の肌に一気に鳥肌が立つ。横隔膜も硬直して、声もまともに出ないようだった。
「リリルってこういうのに弱いのか?」
 尻尾を動かしながら、浩介はリリルの身体を撫でていく。凉子のように錬身の術は使えないが、一応それなりに尻尾を動かすことはできた。
「んっ! ぐっ! ――ッぁ。――い゙ぃっ……!」
 尻尾が身体を撫でるたび、上下の歯を噛み締め跳ねるように痙攣していた。
 浩介が考えたよりも、強い反応を見せている。ふさふさしたもので撫でられるのに弱いのかもしれない。実際に弱いのだろう。
「そろそろかな?」
 尻尾を動かすのをやめ、浩介はリリルの身体を膝から下ろし、ベッドへと寝かせた。
 リリルは仰向けになったまま脱力している。
「あ……はっ……」
 虚ろな眼差しをどこかへと向けたまま、荒い呼吸を繰り返していた。尻尾で撫でるのが、予想以上に効いたらしい。時折びくりと身体が跳ねている。
 浩介はその場に立ち上がり、両手で印を結んだ。本来は取り込んだリリルの魔力を借りて行うものであるが、リリルの魔力を使わなくとも同じような効果は出るらしい。
「Erection the Rod」
 鈍い衝撃とともに、ショーツを押し上げる股間の膨らみ。男が萎えた状態から一気に完全になったような感じである。術によって作られた仮初の男性器。もっとも、大きさはそれほどでもない。小さなリリルにとっては普通サイズでも辛いだろう。
 水色のショーツを脱ぎ捨て、浩介は自分のものをそっと撫でた。
「ん……。やっぱ感度高いな」
 狐耳と尻尾がぴくりと跳ねる。きれいな女性器から生えた男性器。陰核が変形したものらしい。元々陰核と陰茎は同じものなので、問題は無いだろう。
 リリルに視線を戻す。
 ある程度意識が戻ったらしく、戦いたように浩介を見つめている。
「さて、行くぞー」
 浩介はリリルの両膝を掴んで、両足を開かせた。黒いスパッツに包まれた腰回り。今までの攻めにより、秘部の辺りが黒く湿っていて、すじの形が薄く浮き出ている。
「くそ……っ! やめ、ろ……ヘンタイ野郎っ」
 せめてもの抵抗だろう。リリルが呻くが、抵抗することもできない。
 浩介はいきり立った自分のものの先端で、リリルの股間を縦に撫でた。先に感じる、スパッツ生地の滑らかな感触と、リリルの秘部の形状。
「んんっ――」
 甘い吐息を喉からこぼし、背中が弓のように反り返る。
 濡れた部分を刺激するように、浩介はゆっくりと腰を前後に動かした。男の時では感じないような強い快感が、下腹から全身へと広がっていく。みぞおちの辺りが熱い。
「くぅ……。んっ、ふぁ……」
 声を抑えるように、リリルが両手で口を塞いでいた。しかし、下腹部から全身に広がる痺れに、意味はないようである。
 浩介はリリルの両足を閉じさせ、太股の付け根で自分のものを挟んだ。それほど強い締め付けは感じない。周囲に感じるスパッツ生地の滑らかさ。
 そのまま、ゆっくりと腰を前後に動かした。ついでに、両手でリリルの小さな胸を撫でていく。縁から乳首へと包み込むように。
「くっ、はっ……。何やってん、だ……ぁッ」
 リリルが口を押えたまま、見つめてきた。
 スパッツに包まれた張りのある太股に包まれた浩介のもの。前後するたびに、寒気に似た感覚が背筋を駆け上がっていく。同時に秘部が擦れる感触に、リリルも小さく何度も反応していた。両手を握りしめながら、凍えたように身体を震わせている。
 いわゆる素又といわれる行為。
 じっとりと湿った快楽に、下腹が熱くなる。股間のものが熱を帯び、尿意にも似た衝動が湧き上がった。男なら何度も感じる射精の前兆である。
「出る……」
 と言った次の瞬間に、浩介は精を放っていた。白い粘り気のある液体が、音もなくリリルのお腹へと飛び出す。淡褐色の肌に落ちた白い色。
「うぅ……」
 自分に掛けられたものに、リリルが不快そうな声を漏らす。
 しかし、その精液は数秒と経たずに蒸発するように消え去った。元々法力によって作られた偽物である。法力の支えを失えばあっさり消えるらしい。
「まだまだ行けるよな」
 勢いの収まらないものを撫でながら、浩介は不敵に笑った。普通なら一度出せばある程度収まるのだが、この作り物の男性器は法力が尽きるまで何度でも出せる。
 仰向けになったままのリリルに、浩介は命じた。
「リリル、ひとつ命令だ。俺を受け入れろ――」
「っ、それは……お前……!」
 露骨に顔を引きつらせる。
 女は男以上に精神状態によって身体の感度が強く左右されるらしい。今までは無理に身体だけ反応していたが、今の命令によって浩介を精神的に受け入れるようになった。それで、反応は随分と変わるだろう。
 浩介は仰向けのままのリリルをうつ伏せにひっくり返した。
「腰を持ち上げろ」
 言われた通りに、腰を持ち上げるリリル。ベッドの上に突っ伏したまま、両膝を突きお尻を突き出した、誘うような体勢である。ふらふらと尻尾が左右に揺れていた。
「何か凄く卑猥」
「待て、コースケ……! 今はマズい、本当にマズいから……!」
 必死な声音で言ってくるが、浩介は適当に聞き流す。
 スパッツを両手で掴み、そのまま太股当たりまで下ろした。
 丸く形のよいお尻と、透明な液体に濡れた秘部。きれいなピンク色の割れ目が誘うように開いて、透明な液体を漏らしている。
「やめてくれ……」
 懇願するようなリリルの声に、浩介はいきり立ったものを右手で押えつつ、小さな割れ目に押し当てた。湿った水音とともに、小さな身体が竦む。
 そのまま浩介は腰を前に押し出した。先端が秘部に飲み込まれる。
「……!」
 目を見開き、全身を強張らせるリリル。多少抵抗はあると思ったが、思いの外あっさりと膣内へと入ることができた。リリルの腰を両手で掴み、奥へと自身を進ませる。
「ん――! んんっ、ああ、ぁぁああ……!」
 膣肉を掻き分けるように進むものの感触に、リリルが今までとは違った声を上げていた。両手でシーツを握り締め、自分の意志とは無関係に反応する身体を、必死に押さえ込もうとしている。だが、それは無駄な努力だった。
「挿った……」
 浩介のものが完全にリリルへと呑み込まれた。暖かく湿った膣肉が、絡みつくように浩介を包み込んでいる。胃の辺りから喉まで湧き上がる灼熱。喉が痛いほど渇いていた。ぱたぱたと跳ねる尻尾。強烈な射精感に襲われるが、息を止め辛うじて耐える。
「抜い、て……くれ……」
 シーツに噛み付いたまま、リリルが引きつった呼吸を繰り返していた。
 浩介はリリルの肩を掴み、身体を前へと傾ける。小さな身体にのしかかるような体勢から、さらに奥へとものを押し込んだ。
「あ゙くっ……ああ、あ゙あ゙ッ!」
 リリルの喉から漏れる悲鳴じみた声。両目から涙を流し、口から涎を垂らしながら、浩介を睨み付ける。呂律の回っていない声音で。
「待へって、言ってう、だろ……」
「嫌だ」
 笑顔で一言答える浩介。両手を胸の下へと差し入れ、リリルの身体を抱きしめる。肌と肌が直接触れあう、何とも言えぬ安心感。
 浩介はゆっくりと腰を動かし始めた。
「あ゙あ゙ッ! 待て、抜いてくれ、コースケッ! んんッ――身体が熱い゙ッ! あああ、あッ、あ゙あ゙……! これ、何だ……あ゙あ゙、ぅあぁ、何だ、よッ! うああッ……」
 咆えるような声を上げながら、リリルが快楽にもがく。
 肉体的にも精神的にも相手を受け入れるという状況。おそらく、生涯始めてだろう。異様な快感が、何度となく絶頂を引き起こしていた。ほとんどイきっぱなしだろう。
 身体が跳ねるたびに、膣が浩介のものを強く締め付ける。不規則に、だが間断なく連続で締め付けてくる狭い膣肉に、浩介は瞬く間に射精へと上り詰めていた。
「出すぞ!」
「待て、待てッ! 出すな、ま、お゙かじくな……あ゙――あ――ッ!」
 射精の瞬間、がくんと跳ねるようにリリルの身体が仰け反った。ベッドについていた両手を伸ばし、身体を跳ね上げる。焦点の合っていない金色の瞳を虚空へと向けながら、大きく口を開けて声にならない声を吐き出す。
 両腕でリリルを抱きしめたまま、浩介は膣へと精を放っていた。
 お互いに深い絶頂を迎えてから、すっと脱力する。
 ぐったりと脱力したまま、リリルが泣きそうな声で懇願してきた。
「もう、許してくれ……」
「さすがに、もういいかな――?」
 と呟いた所で口を閉じる。
 ベッドに倒れていた凉子がいない。さきほどまで意識を飛ばしたまま仰向けに倒れていたのだが、いつの間にかいなくなっている。嫌な予感が背筋を駆け抜けた。
「まさか……」
「あたり〜」
 背後から声が聞こえた。自分と同じ声であるが、凉子であることは間違いない。
 下半身から悪寒じみた痺れが全身を駆け抜けた。棒状の何かが自分の膣口に押し当てられている。それが何かは考える間でもなかった。
「せっかくこういう体験できるんだから、浩介くんのナカも試してみたいよね?」
 気楽な言葉とともに、肩を掴まれる。
 次の瞬間、鈍い衝撃が下腹から横隔膜を叩いた。
「んッ」
「あ゙ぐっ……!」
 くぐもった自分の呻き声と、悲鳴にも似たリリルの声。
 振り向くと、自分がいた。自分というか、浩介の分身に憑依した凉子。半分理性の欠けた眼差しで、浩介を見つめている。股間のものは浩介の中へと呑み込まれていた。
「にゃはは。どう、浩介くん? 挿れながら挿れられる感触は? そういう漫画とかじゃ時々あるけど、こうして体験できる機会って無いよね〜」
 妙に楽しそうに言いながら、凉子の手が浩介の身体をまさぐり始める。胸やお腹を右手で撫でながら、左手で尻尾を掴み器用にもみほぐしていた。
「浩介くんも凄く気持ちいいよ」
「ん……」
 リリルを抱きしめていた左手を引き戻し、浩介は自分の口を押える。狐耳がひくりと動き、尻尾が意志とは関係なく跳ねていた。この身体は女としても出来上がっている。凉子の手に抵抗することもできない。
 リリルが振り向き、凉子を見やった。
「リョーコ……何でお前まで……」
「訊くまでもないでしょ?」
 他人事のように答えながら、浩介から右手を放し、リリルの胸を優しく揉み始める。
 無抵抗な身体を弄られ、リリルが悶えていた。
「あ゙あッ。やめ、やめろッ……!」
「二人とも物凄く敏感になってるんでしょ?」
 凉子は浩介の胸に左手を回しながら、腰を前後に動かし始めた。
「んっ、凉子さん、待って……! ふあぁ」
「ひっ、い゙い゙――!」
 凉子が浩介を突くたびに、浩介のものもリリルの膣を抉る。それだけではない。凉子の両手が、浩介とリリルの身体を嬲るように這い回っていた。指の動きから生まれる電気のような快感が、神経を焼いている。
 同時に、悶えるリリルの動きが男性器に、別の灼熱を送っていた。
「浩介くん、やっぱり『女の子』って、気持ちいいでしょ? んんっ。それに、『男の子』も……私が思ってたよりも、ずっと気持ちいいよ。浩介くんも気持ちいいでしょう?」
 腰を振り、浩介とリリルを同時に犯しながら、凉子が恍惚とした言葉を並べていた。
 だが、浩介にそれを聞いている余裕はなかった。
「うっ、くうぅぅッ――」
 歯を食いしばり、喉から漏れる声を押さえ込む。男としてリリルを犯す感覚と、女として凉子に犯される感覚。さらに狐として弄られる感覚。それらを同時に味わうのは始めてだった。全身が性感帯のように、という比喩が脳裏に浮かぶ。
 腰を前後に動かしたまま、凉子が浩介の尻尾を掴んだ。
「うくッ!」
 それだけで、叩かれたような衝撃。軽く達してしまった。膣内を嬲るように前後する凉子のものに、背筋が捻れるようなむずかゆさが背筋を駆け上る。
「ねぇ、リリル」
 呼びかけに振り向いてきたリリルに、凉子は握った尻尾を動かしてみせた。抵抗するにも、浩介自身もまともに動くことはできない状況。思考を焦がす何重もの快感に必死に意識を保つ。気を抜けば、気絶してしまうだろう。
 構わず、凉子は続ける。
「リリルってこういうふさふさしたものに弱いんでしょ?」
「バカ! ぐっ、うぅ、やめろ――」
 拒否の言葉も聞かず、凉子は浩介の尻尾でリリルの身体を撫で始めた。柔らかな獣毛に包まれた尻尾が淡褐色の肌を撫でるたびに、リリルが鳥肌を立てながら身を捩る。
「や……! あ゙っ、く――!」
 声を上げるたびに、膣がきつく締まり、浩介のものを強く絞り上げる。
「凉子、さん……んんっ。あぅ、待って……!
 凉子は自分の尻尾を浩介の身体へと這わせていた。ふさふさの毛が皮膚を撫で、びりびりと静電気のような痺れが身体の芯まで届いてる。
「三人一緒に行くよー」
 楽しそうに言いながら、凉子は左手をリリルの下腹部に回し、そこを弄り始めた。小さなクリトリスを蠢くように指で攻めながら、浩介を突く動きは止めない。
「あ゙――がはっ……! 待っ……リョー……あ゙あ゙……あぁ――!」
 リリルの身体が再び大きく跳ねた。手足の筋肉を収縮させ、弓のように身体を仰け反らせる。咆哮するように大きく口を開け、両目から涙を流していた。強烈な絶頂を何度も迎え、意識とは無関係に全身が過剰に反応している。
「ぐッ――!」
 きつく締め付けられた膣肉と、背後から突き上げる凉子のものに、浩介も絶頂へと至っていた。自分のものから精液を吐き出しながら、腰を痙攣させる。狐耳と尻尾がぴんと伸びた。今まで感じたこともない快感に、目の前に火花が散る。
 膣内の凉子のものが脈打つ感触。下腹の奥がじわりと熱くなる。
「ふにゃぁ……」
 凉子も射精に至っているようだった。
 下腹から全身に広がる快楽の波紋。神経が麻痺したかのように手足から力が抜けるが、身体の芯は焼け付くように熱い。男と女、そして狐の快感を人間の感覚のまま味わう。思考が止まり何も考えられない。
「あ……ぁぁ――」
 ぬるりと、膣から凉子のものが抜けた。
 バタリ。
 と後ろで倒れる音。肩越しに振り返ると、凉子が仰向けに倒れて目を回していた。時折痙攣しながら股間のものから白い液体を吐き出している。限界のようだった。今まで無理に動いていたのかもしれない。
 浩介はふっと半歩後ろに下がり、リリルから自分のものを引き抜く。
「………」
 リリルは無言のままベッドに突っ伏した。こちらも限界を越えて失神してしまったのだろう。意識は無いようだが、時々身体が跳ねている。
 意識を失った二人を見つめたから、浩介はその場にへたり込んだ。
「終わった……」

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