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第22話 研究所見学


 学校の教室の半分くらいの応接室。白いブラインドのかけられた窓と、窓辺にふたつ置いてある観葉植物の植木鉢。壁際の棚には、機械部品がいくつも並んでいる。
 部屋の中央に置かれたそれなりに豪華な机。入り口側の席に、あいなと玲亞が座っている。その反対側には、白衣を纏った灰色髪の男が座っていた。書神研究所所長であり、皐月の制作者である科学者、書神ヒサメ。通称ハカセ。
 皐月は入り口近くに立っていた。紺色の長袖ワンピースを着て、上に白いブラウスを羽織っている。研究所では大体この格好だった。
「まあ、いきなりうちの子を持ち帰ろうとするのは辞めて欲しい……。なりは小さいけど色々と高性能で、うちにとっては必要な子だから」
 二人を見つめながら、ヒサメが苦笑混じりにそう告げる。
 キツネ子を見つけて二人がかりで撫でモフっていた所に、ヒサメがやってきた。とりあえず愛でるのを止めてさせからキツネ子には掃除の続きを命じ、二人は予定通り応接室に通していた。その際に玲亞がキツネ子を持ち帰っていいかと問いかけ、拒否されている。
「いや、あまりに可愛かったもので……」
 金髪を指で好きながら、玲亞が誤魔化し笑いとともに言い訳をしていた。照れたように顔が赤くなっている。表情を輝かせながらキツネ子を撫で回していた時の事を思い出しているのだろう。
 その肩に右手を起き、あいなが窘める。
「そうだよー、玲亞。他人のもの欲しがっちゃ」
「あんたは問答無用で誘拐しようとしてたでしょ!」
 ぺしとあいなの顔にチョップを打ち込む玲亞。キツネ子を両手で脇に抱え上げ、そのまま連れ出そうとしていたあいな。生身の女子高生が五十キロ以上あるアンドロイドを持ち上げる。普通は無理なことだが、そこは火事場の馬鹿力というものだろう。
 こほんと、ヒサメが咳払いをする。
「さて、本題に入ろうか」
 顔を向けて来た二人に向けて、説明を始めた。
「知っての通り、うちではアンドロイドの研究を中心に行っている。基本的にここで研究されるアンドロイドの大半は、総合性能A以上。まあ、このタイガでも屈指の実力を持つ研究施設だと、私は自負しているよ」
「おおぉ」
 素直に感心している二人に、ヒサメは満足げに頷いている。
 総合性能とはアンドロイドの性能を大雑把に計る基準だ。単純簡単作業用の性能Eから、人間並の性能を持つ性能A以上まで分けられる。性能Aを越える2A、3Aは非常に数が少ない。キツネ子はAである。
 玲亞が挙手するように右手を持ち上げ、尋ねた。
「皐月さんはどれくらいのランクなんでしょうか?」
「3Aだ。この街で五体しかいない最高性能のアンドロイドだよ」
 得意げにヒサメが口端を持ち上げる。かけている眼鏡がきらりと光った。
「そうなんですか」
 尊敬と畏怖の眼差しを向けてくる二人に対し、皐月は微笑みとともに胸を張って見せた。超高性能アンロイドという自称。それは本当の性能に裏打ちされたもので、単なる自称ではない。ぱちぱちと拍手が送られてくる。
 ヒサメは隣の椅子においてあった箱から灰色の四角い物体を取り出した。
「そして、これが性能A以上のアンドロイドに使われるコア。人工中枢頭脳だ。もちろんレプリカだけど、見かけは本物とほとんど変わらない」
 ことりとレプリカコアをテーブルに乗せる。
 一辺五センチほどの正八面体。珪素を主成分として、人間の脳のような構造を持つ複雑な機械だった。皐月の頭の中にも、これと同じようなコアが内臓されている。
「これが、コアですか……。レプリカだけど」
 あいながレプリカコアを手に取り眺めていた。触ったり眺めたり匂いを嗅いだり。嘗めようとしたところで、差し出された玲亞の右手に止められる。
 一方、玲亞はヒサメを見つめ、
「このコアはどうやって作るんです? 色々本読んでるんですけど、アンドロイドのコアの製造法ってどこにも載っていないですし」
「それは法律で秘密にされてるからね。ただ、大雑把に言えば生物の脳の成長過程を、特殊な条件下で珪素を用いて再現していると言うべきかな? そのため、コアには若干の個体差が生まれる。と、言って理解できるかどうかは、私も自信無いけど」
 参考書に書かれているような事をヒサメが口にする。
 事実上、コアは珪素を用いた人工の脳組織だった。その製造法は、一定水準以上の地位にならないと知ることができない第二級国家機密である。
 あいなが皐月に左手を向ける。右手に持ったレプリカをヒサメに見せながら、
「じゃあ、これが皐月さんの中にもあるってことですか? やっぱり頭に?」
「うん。金属炭素合金の頭蓋と、対衝撃ケース、さらに絶縁流体で保護されてる。人間同様、機能の中枢だからね。正攻法で壊すのはまず無理だよ」
「はぁ……」
 分かっていないと言いたげな口調で、あいなが応えた。
 ヒサメはその様子を眼鏡越しに見てから、椅子から立ち上がる。
「ま、こういう話は面倒だろうし、研究所内を少し見せよう」


 設計室や機械室、電子機器製作室、作業工作室など、とりあえず普通の人に見せても問題ない部分を順番に回っていく。あいなと玲亞が珍しげに部屋を眺め、ヒサメが解説し、その補助を皐月が行う。
 そうして、最後の一部屋に入る。試作室。
「今まで見て貰うだけだったけど、今度は少し機械を使ってみようと思う」
 広さは学校の教室ほど。部屋に置いてあるのは、大型冷蔵庫ほどの白い装置だった。手の位置にガラスの扉。その向こうの装置内には、透明な台と水槽のようなケース、その他ごちゃごちゃとした機械が見える。装置の右隣には制御装置。左隣はパソコンがあり、太いケーブルで装置と繋がっていた。
 空いた場所には書類棚や、工具棚が設置してある。
「何です、これは? さっき見せて貰ったマシニングセンタに似てますけど」
 ぺたぺたと装置に触れながら、あいなが尋ねた。好奇心に輝く茶色い瞳。さきほどから装置を見るととりあえず触っていた。好奇心が抑えられないのだろう。その肩を掴んで玲亞が引き離そうとしているが、あいなは離れようとしない。
 ヒサメは気にせず説明する。
「これはラピッドプロトタイピングマシン。高速試作製作機だ。主に部品の試作品を作るのに使われる。紫外線硬化樹脂を紫外線レーザーで固める仕組みさ。と言っても分からないだろうけど……。大体、このパソコンで三次元モデルを認識して、それを装置で作ってるけど、そっちのスキャナも時々使う」
 と指差した先。
 パソコンの左隣に置いてある一抱えほどの白い箱。上に蓋が付いている。二人の目がそちらに向くのを確認してから、ヒサメは続けた。
「こっちは断層撮影機。病院にあるCTスキャンと同じものだよ。主に模型から複写する際に使われる。普通は手直ししてるけど、直接コピーもできるから、何かコピーしたいものがあったら、出してみてくれ、筆箱でも何でもね」
「これをお願いします」
 玲亞が差し出したのは、フィギュアだった。
 台座の上に乗った緑色髪の女の子。緑色の猫耳と尻尾が付いた、デフォルメされた容姿である。セーラー服を模した青と白の戦闘服を着ていて、あちこちにメカニカルな装備が施されていた。凛々しい表情で、左手に刀を持ち、背中に大きな剣を背負っている。
 あいなが驚愕に目を見開いた。がしと玲亞の両肩を掴み、前後に揺さぶる。
「それはッ、聖戦士にゃんコのフィギュア。激レアものッ! どこで手に入れたの! しかも、わたしに内緒で一体いつ、どこでッ!」
「たとえ友達でも、答えられないことはあるのよ……」
 視線を逸らしたまま、玲亞は静かに答えた。金髪が波打つように跳ねている。
 聖戦士にゃんコ。十年ほど前に放送された子供向けアニメだ。既にアニメも関連商品も制作は終わっているが、その関連商品系は非常に出来がよく、現在高額で取引されているらしい。このフィギュアも、時価で七千クレジットほどだろう。
 目眩を覚えたようによろけて、本棚に手をつくあいな。悔しげに唇を噛み締め、ぐりぐりと額を棚の本に押しつけている。
「無念……」
 その会話に、ヒサメが割り込む。やや躊躇しつつ。
「ええと、つまり、そのフィギュアをコピーしたいんだね?」
「できます?」
「この大きさならできるよ。ちょっと貸して」
 玲亞が渡してきたフィギュアを受け取り、断層撮影機の蓋を開けて中の台座に置く。蓋を閉め、パソコンを起動させながら、
「皐月、RPTマシンの準備を」
「はい」
 返事をしながら、皐月は制御装置の電源を入れた。OSが起動し、装置の液晶ディスプレイに制御画面が表示される。基本的に操作法はパソコンと同じだった。左のパソコンからも操作はできるが、そちらは主に撮影機の処理に使われる。
 いくつか操作をすると、鈍い駆動音が響いた。装置内部の右側面と上面に設置された紫外線レーザー照射器が前後左右、上下左右に動き出す。二本のレールとリニア駆動で、平面上を自在に動き回る照射器。本番での動きを正確に行うための準備運動だ。
「なんか、踊ってるみたい」
 照射器の動きに、玲亞が感想を呟く。的確な表現だろう。あいなも本棚から手を離し、装置内で動く照射器を珍しそうに見つめる。
 パソコンのディスプレイを指差し、ヒサメが声を上げた。
「さて二人とも、注目。これが今スキャンしたフィギュアだ」
 そちらへと向かう二人の視線。
 映し出されたのはさきほどのフィギュアの三次元画像だった。詳細に画いたイラストのような外見で、画面内でゆっくりと回転している。画面右側には縮小や拡大などの二十種類のコマンドが並んでいた。
 ヒサメは画面のコマンド部分を指差し、
「普通はスキャンした三次元データをこっちで色々加工修正するけど、今回はコピーだけだから、このまま実行。面白いからよく見てて」
 そう笑いかけて、実行キーを押す。
 カチリと、扉がロックされる音。二人の視線が装置内に向かった。
 装置に設置された水槽に、下から湧き出すように透明な液体が注入される。見た目も流動性も水と変わらない。八分目ほどまで一杯になった所で液体の注入が止まった。
 玲亞が液体を示し、ヒサメを見やる。
「これは、何です?」
「紫外線硬化樹脂。一定以上の強さの紫外線を受けると硬化する液体だよ。これを紫外線レーザーを使って整形していく。始まるよ」
 言葉とほぼ同時だっただろう。
 水槽内に二本の薄紫色の線が現れる。横に一本、縦に一本。そして、二本の光線が交差する点。リニア駆動によって照射器が動き、交差点が高速で液体内を走っていく。放たれたレーザーは側面と底面で回収される仕組みだった。
 扉は紫外線遮断ガラスのため、紫外線が外に飛び出すことはない。
 扉に顔を押しつけるようにして、装置内部を見つめているあいなと玲亞。茶色と青色の目を丸くして、光線の動きを追っている。
「一応どう動いているか見えるように、可視光も含んでるけど。上下の紫外線レーザーが重なった部分が硬化光度を越えて、樹脂を固めてるんだ。これを連続で続けて、まず位一ミリのレーザーで粗取りをする。……って聞こえてないよね?」
 ヒサメが肩を落とすのが見えた。
 二分ほどだろう。照射器が一度基準点まで戻るのが見えた。ケースの中にはさきほどと変わらぬ透明な液体。
「とりあえず、一ミリレーザーの粗取り終了だ」
 ヒサメの説明に、あいなが訊き返す。
「あの……何も変わってないですよね?」
「まあ、液体と固体化した部分の屈折率が同じだから、見た目は変わらないんだよ」
 苦笑い混じりに、そう答える。例えば、水の中でもガラスが見えるのは屈折率が違うから。液体と固体の屈折率が同じだと、輪郭を目視することはできない。屈折率が同じなのは、レーザーが曲がらないようにするためだ。
「次は、コンマ一ミリレーザーの中仕上げだ」
 動き出した照準機が、再び液体内にレーザーを走らせる。
 それは三分ほどで終わり、さらに百分の一ミリの最終仕上げへと移った。凹凸の大きな表面から、滑らかな曲面へと加工していく。場合によっては一ミクロンの仕上げも行うが、今回は無しらしい。
 もっとも、見えるのは透明な液体だけだが。
「さて、ここからがこの装置の他とは違うところ」
 その言葉に応えるように。
 レーザーの交差点がフィギュアの表面を高速で移動し、そこに色が現れ始めた。台座から、茶色の靴、白いニーソックス、太股、白いパンツ、青と白のスカート順番に色が付けられていく。まるで、透明な液体からフィギュアのレプリカが構成されるように。
 その光景に言葉を失う二人。
「着色する仕組みは企業秘密だけどね」
 得意げに笑うヒサメだが、やはり聞いていない。
 ほどなく全身の着色が終わり、水槽内の液体が排出される。水槽内に残ったのは、形状から色彩まで忠実に再現されたフィギュアの複製がひとつ。
 皐月は制御装置を動かし、装置の扉を開けた。
 開いた扉の前に移動してから、ケースの中に残ったレプリカを取り出し、溶剤を含んだ布で全体を念入りに拭く。表面に残った液体樹脂を落とすためだ。本来なら溶剤と空気噴射で片付けるのだが、そこは経費節約のため。
「完成しましたよ」
 出来上がったレプリカを、玲亞の前に差し出した。
「凄い……。元のフィギュアと同じだ」
 青い瞳を輝かせながら、玲亞が慎重にレプリカを受け取る。
 ごくりと喉を鳴らしてから、レプリカを顔の辺りまで持ち上げた。金髪を左手で押さえつつ、スカートを下から眺める。
「パンツのしわまでくっきり再現してある」
「ホントだ。芸が細かいねー」
 同じようにスカートの中を覗き込み、あいなも頷いている。二人の少女が、フィギュアを真下から覗いているというのは、一種シュールな光景だった。
 眼鏡を動かし、ヒサメが小声で呟く。
「なぜ素直にひっくり返さない?」
「ロマンです」
 即答する二人。
 ひとしきり眺めてから、玲亞はレプリカフィギュアをあいなの前に差し出した。
「じゃあ、これはあいなにあげるよ。レプリカだけど、本物と変わらないし、こんな珍しい装置で作られたものだからね――」
「ありがとう、玲亞! 持つべきものは親友だよね、うん」
 フィギュアを受け取り、玲亞に抱き付くあいな。はらはらと涙を流しながら、玲亞に頬摺りしている。玲亞は慣れた苦笑いを見せつつ、あいなの頭を撫でていた。
 玲亞は思いついたようにヒサメに声をかける。
「もしよければ、もうひとつ作れません?」
「いや、無理だよ。今の行程だけで三万クレジット飛んでるから」
 ぴたりと動きの止まる二人。
「他のプロトタイピングマシンならもっと安いんだけど、これはモノがモノだからね。特に、この紫外線硬化樹脂はほぼ特注だから。タダで見せるのは一回だけ。三万クレジット払うなら、もう一個作れるけど?」
「遠慮します」
 玲亞が静かに答えた。


 研究所見学を終えた二人を駅まで送ってから、皐月は再び研究所に戻っていた。場所は三階にあるヒサメの私室兼研究室。
 椅子に座っているヒサメに、皐月は根本的な問いを口にした。
「マスター。今日は何でわたしを呼んだんですか? あの二人の研究所見学の手伝いでは無いと思いますけど。手伝いと言ってもただ後ついてただけですし」
「検査だよ」
 ヒサメの答えは簡単だった。
 机の引き出しから書類を取り出し、それを眺めながら続ける。ボヤくように。
「科学技術省のお偉いさんから、皐月に精密検査受けさせるように指示があってね。最近そこら辺放置気味だったの忘れてたよ……」
 灰色の髪をがしがしと掻いて、力なく笑う。本来なら二年に一度行う精密検査も三年くらい放置したままだった。検査は時間と経費がかかるのて、今まで適当に誤魔化していたのようだが、さすがに誤魔化しきれなくなったらしい。
「ちょっと向こうも怒ってたし、皐月も随分改造した部分増えたから、今回は本格的にやるよ。コア引っこ抜いて、全身検査する」
「え?」
 思わず訊き返す。
 精密検査でも、ボディからコアを取り外すことはまずない。頭脳中枢部分に破損が見つかった場合はその限りではないが。
 ヒサメは書類を引き出しに戻し、小さく笑った。
「サブボディ作ってあるから、そっちの動作確認したいってのも本音だ」

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アンドロイド総合性能
E〜3Aまで表記される、性能の目安。主にE、Dが単純作業用アンドロイドで、C、Bが一分野での人間の代用、Aは人間と同等の機能を持ち、2A以上は人間以上の性能を持つ。皐月は海上都市タイガに存在する五体の性能3Aの一体。

コア
性能A以上のアンドロイドに使われるコア。珪素を用いて作られる脳組織のようなもの。その製造法は、法律によって機密扱いされている。

ラピッドプロトタイピングマシン Rapid Prototyping Macine
試作品を高速で作る専用装置。ヒサメが使ったのは小型タイプ。
コンピューター制御で、紫外線硬化樹脂内に紫外線レーザーを交差させ、その部分を連続で固めていくことで三次元的に試作品を作り上げる。通常の市販品とは違い、ミクロン単位までの高精度の試作が可能であるが、装置自体は桁違いに高額で、使用する紫外線硬化樹脂も非常に高額。
フィギュア一体を複製するだけで、三万クレジットかかった。

紫外線硬化樹脂
一定以上の紫外線を照射すると固まる無色透明な樹脂。硬化は一瞬で、硬化しても屈折率は変わらないため、細かな作業が可能。また、特定の紫外線を当てることで、色を変える性質を持つ。色が付いても可視光線を反射させるだけで、紫外線は透過する。
非常に高額。

断層撮影機
対照にX線を照射し、三次元立体データを作る機械。手に乗せられる程度のものを解析する小型タイプ。主に模型をスキャンし、そのデータをコンピューターで調整加工してから、試作制作機に送り、試作品を製作する。形状だけでなく、表面の色彩もデータ化することも可能。

聖戦士にゃんコ
十年ほど前に制作された子供向けアニメ。子供向けだが、大きなお友達にも人気。その関連グッズは非常に出来が良く、今でも数千クレジットで取引されている。玲亞はどこからか主人公にゃんコのフィギュアを手に入れた。