Index Top 第1話 雨の降る日に |
|
後編 神と交わる儀式 |
|
左手を伸ばし、沙雨の脇に差し込む。 「本当にいいんだな?」 背中に手を回し、小さな身体を持ち上げた。見た目通りの重さで、大体三キロくらいだろう。あぐらをかいた膝の上に両足を下ろす。寄り掛かるように腕に背を預ける沙雨。 「構わないと言ってるだろう」 慶吾の手を撫でながら、そう笑ってみせた。 体内に響くような心臓の鼓動と、息苦しいほどの興奮。 「なら、遠慮無く」 一度深呼吸をしてから、慶吾はそっと沙雨の胸に手を触れさせた。女の子特有の丸みと柔らかさを手の平に感じる。着物では平らに見えるが、触ってみるとしっかりと胸は膨らんでいた。そして、手に伝わってくる沙雨の胸の鼓動。 「……む」 さすがに触られるのは恥ずかしいのか、沙雨が目を逸らす。 丸い膨らみやその谷間、乳房の縁を丁寧に指で撫でてから、慶吾は裾に指先を差し入れた。上衣と襦袢の隙間からその奥へ。沙雨が身を竦ませたが、気付かない振りをする。 「ん?」 指先に触れる布の感触。 「ブラジャー付けてるのか?」 「着物用の下着だがな。付けていない方がよかったか?」 そう答え、沙雨は上衣の裾をはだけた。 胸を覆う白いブラジャーが目に入る。形状はスポーツブラに似ているかもしれない。着物用の下着なのだろう。沙雨は留め具を指で外し、正面を広げた。 「これで触りやすくなっただろう?」 なだらかな曲線を描くふたつの乳房。 無言のまま、慶吾は沙雨の胸に手を這わせた。滑らかな肌の感触と、生き物特有の暖かさ。人形のような大きさだが、人形ではない生き物の手触り。 手の平全体で包み込むように胸を撫で、先端の小さな突起を親指で擦る。 「ん……。くすぐったい」 背筋を引きつらせ、沙雨が片目を瞑った。 慶吾は右手を一度放し、両手で沙雨を持ち上げる。両腋に手を差し込み、子供を抱え上げるように。はだけられた裾から、小さな胸の谷間が見える。 両足が膝から放れ、ぱたぱたと足先を動かす。 慶吾は軽く口を開け、沙雨の胸元に舌を伸ばした。 「ふっ、ん……」 突然のことに沙雨が声を引きつらせるが、慶吾は自分の衝動に従い舌を動かした。 胸の谷間から首筋まで何度か舐めてから、右手で沙雨の上衣を引っ張る。上衣の左裾が袴から抜け、お腹まで露わになった。両手で沙雨を固定したまま、慶吾は続けて乳房や下やみぞおち、脇腹やへその辺りまで舌を這わせていく。 「ひゃぅ! なっ、なぁ……」 沙雨の口から漏れる、擦れた声。 今度は逆にお腹から胸、肩や首筋へと。沙雨を味わうように、慶吾は無言で舌を触れさせていく。汗だろうか。淡い塩味が味覚に触れている。 「んっ……。はぅ……」 悩ましげな声とともに、沙雨が慶吾の頭に手を置いた。 ふと顔を放すと、頬を赤く染めた沙雨の顔があった。呼吸は荒く、目の焦点も合っていない。手や足にも力が入っていないようだった。 「そんなに舐めるものではない……」 頼りなげに微笑んでから、婚袴の裾を掴む。 「そろそろこっちに頼む」 両手で袴を持ち上げる。細い足と、ほどよく引き締まった太股。白いショーツに包まれた秘部が露わになる。その表面は湿り気を帯びていた。 慶吾は息を呑み、改めて問いかける。 「本当に、大丈夫なのか……? お前の腕くらいの太さはあるんじゃないか?」 「アタシは神だから平気だ」 そう言い、沙雨は濡れたショーツを脱ぎ捨てた。 産毛も生えてないきれいな縦筋、透明な液体に濡れ、淫猥な光沢を見せている。 左腕で沙雨を抱えながら、慶吾は右手人差し指を濡れた割れ目に触れさせる。指先に感じる柔らかくも弾力のある感触。 「んんッ」 そっと指を動かすと、沙雨がきつく両目を閉じた。両手で紺袴を掴んだまま、肩を強張らせる。全身が小刻みに震え、奥から微かな粘度を帯びた液体が流れ出ていた。 「ふぁ」 指を放すと、沙雨が肩から力を抜く。 沙雨を一度膝に下ろしてから、慶吾はズボンから自分のものを取り出した。 それを見つめ、沙雨が薄く笑う。 「男は正直だな。遠慮せず来い。全部受け入れてやる」 「いくぞ」 慶吾は両手で再び沙雨を抱え、小さな身体を自分のものへと下ろしていく。 先端が沙雨に触れた。 そのまま、沙雨を下ろしていく。想像していたよりも抵抗はない。慶吾のものが、沙雨の膣へと呑み込まれていった。熱く融けたような肉をかき分け、奥へと進む。 「んんっ。入った……」 数秒で、慶吾のものが完全に沙雨の中へと呑み込まれた。 「……どうだ?」 「さすがにちょっと苦しいが――」 沙雨は紺袴から両手を放した。袴の裾が落ち、二人の繋がっている部分が隠れる。 「そう心配するほどでもない。この身体は、人間の想像する以上に無理が効くからな。お主のものが、アタシの中に入っているのがはっきりと分かる」 下腹部の辺りを愛おしそうに手で撫でている。 慶吾のものを締め付ける、熱い肉の感触。痺れるような感覚が、脊髄を叩いた。それだけで射精してしまいそうだが、気合いで耐える。 「動かすぞ」 そう言ってから、慶吾は沙雨のお尻の辺りを両手で抱え、上下に動かした。サイズ的に沙雨が動くのは無理そうだからである。まるで人形と性交しているようでもあったが、沙雨は紛れもなく生物だ。 沙雨が上下に動くたびに、微かな水音が部屋に響く。 「ん。ふぅ、ふぁ……」 甘い声を上げながら、沙雨は両目を閉じ、右手で自分の胸を愛撫していた。小さな手の動きに合わせて形を変える、小さな乳房。 その小さな身体で、慶吾のものを全て飲み込み、締め付けている。 そうして。 「ン……!」 慶吾は息を止めた。衝動が最後の一線を越える。 腰の辺りが引きつり、痺れるような快感が下腹部から全身へと駆け抜けた。甘い衝撃とともに、慶吾は沙雨の中へと精を解き放つ。 数秒、射精の快感に固まってから、力を抜いた。 沙雨がお腹を手で撫でる。 「ほほう。出したか……。腹の奥が熱い……」 慶吾は沙雨の身体を持ち上げた。 膣から抜ける慶吾のもの。しかし、まだ勢いは衰えていない。 ベッドに下ろした沙雨が、その場に四つん這いになっていた。袴を捲り、お尻と秘部を見せつけるように両足を左右に開いてみせる。黒い瞳に淫艶な色を灯し、 「次は後ろから挿れてみるか?」 慶吾は息を止め、腰を持ち上げた。その誘いに逆らう理由は無い。 勢い衰えぬものを、沙雨の小さな縦筋に押し当てる。両手で抱きかかえるように沙雨の肩を掴み、腰を押し込んだ。慶吾のものが膣肉をかき分け、さきほどよりも深く挿入されていく。いわゆる背後位の体勢だった。 「うっ!」 一番奥を突かれ、沙雨が身体を強張らせる。軽く達したらしい、 慶吾は沙雨の両肩を抱きしめ、腰を前後に動かし始めた。人形のような小さな少女を、拘束するように抱きかかえ、その秘部へと自分のものを挿入させる。それは、現実離れしていれ、ひどく背徳的な興奮を作り出していた。 「うっ、ふっ。はっ、んんン! ああっ!」 無音の部屋に、沙雨の声が響く。 慶吾と沙雨が擦れ合うい湿った音。思考がぼやけていく。喉の奥が焼けるように熱く、胸が締め付けられるような興奮。飢えた獣のように、沙雨の膣を蹂躙する。 慶吾は沙雨の肩を掴み、身体を起こした。 ベッドに突っ伏した状態から一気に身体を引き起こされ、力の向きが変わる。 「んんンン! あああッ!」 両手で自分を抱きしめ、沙雨は大きく背筋を反らした。一番奥を突かれた衝撃で、絶頂を迎えたようである。全身の筋肉を伸縮させ、弾ける快感を甘受していた。 慶吾のものを包む膣も激しく締め付けてくる。 「ぐっ……」 溜まらず慶吾は二度目の精を沙雨の膣へと解き放っていた。 お互いに繋がった状態で、十数秒。絶頂の余韻を噛み締める。 「まだ、元気そうだな」 自分のお腹を撫でながら、沙雨が妖しく笑ってみせた。 二度目の強烈な射精を行いながら、慶吾の勢いは衰えていない。じりじりと焼けるような興奮が、意識を焦がしている。思考はかなり鈍くなっているようだった。 「次は何をする?」 「そうだな」 慶吾は沙雨を自分のものから抜き、その場で前後を入れ換える。 そして、再び沙雨を下ろした。自分のものの真上へと。沙雨の膣肉をかき分けながら、三度奥まで挿入される。 「おはっ!」 それで、沙雨はまた達した。口を開け、少し涎を垂らす。 ぬるぬるとした粘膜と肉の感触に、慶吾のものが衰える気配はない。 慶吾は左腕で沙雨の肩を抱き、右手で顎を上に向けさせた。 「ん?」 訝る沙雨の唇に、慶吾は自分の唇を重ねた。薄く小さな唇。沙雨が一瞬驚いたように目を見開いたが、すぐに目蓋を下ろし、口付けを受け入れる。 お互いに丁寧に舌を絡ませ、唾液を交換するような、濃厚な口付け。 口付けを続けながら、慶吾は右手で沙雨の胸に触れさせた。さきほどはだけられた胸。小さな膨らみを、やさしく指先で撫で、軽く押し、先端を指の腹で丁寧に擦る。胸だけでなく、腋やお腹やへその辺りまで、身体全体へと優しく愛撫を広げていった。 「……ん。……っ」 そのたびに、沙雨は小さく身体を痙攣させている。 その間も、ゆっくりと腰を動かし、沙雨の膣を刺激していく。身体が熱く火照り、思考が鈍く緩慢になっていた。まるで、沙雨と身体が融け合っていくような錯覚。 「ふあぁ……ああっ」 沙雨が慶吾の口から放れた。 焦点の合っていない黒い瞳。だらしなく開けられた口から、少し涎が垂れている。時折手足を小さく痙攣させていた。 慶吾の下腹部から広がる、じわりとした熱。 どうやら、お互いに絶頂を迎えたらしい。しかし、今までの絶頂とは違い、静かに身体の奥まで染み込むようなものだった。不思議な心地よさがある。 お互いに繋がったまま、深い絶頂を味わうこと数十秒。 慶吾は沙雨の身体を持ち上げ、ベッドに下ろした。 「うーん」 しかし、慶吾のものはまだ勢いを維持している。一番最初に比べるとやや衰えてはいるが、普段の全力を上回る力強さだった。 「お主……」 舌で唇を舐め、沙雨が妖艶に笑う。 「安心しろ。最後までつきあってやる。夜はまだ始まったばかりだ」 そう言って、上衣と袴、下着を脱ぎ捨てた。 |
11/5/31