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第21話 ラセンの誘惑 |
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レポートを書き終え、布団に入る。 そうして少し眠気がやって来た時に、不意に胸の重さが掛かる。 「おい、小僧」 オーキが目を開くと、布団の上にラセンが乗っていた。 窓から差し込む月明かりに、小さな身体が浮かび上がる。 身長五十センチくらい。黄色い髪の毛に、頭から生えた狐耳と腰の後ろから伸びた尻尾。白い上着と赤いスカートという格好で、首に赤い首輪を付けている。にやりと笑いながら、オーキを見下ろしていた。 魔術人形のラセンだった。 右手を持ち上げると、その指に挟まれた術符が一枚。クリムから貰った音を遮る簡易結界を作る術符である。口元を緩め、ラセンが尻尾を左右に動かした。 「まだ寝るには少し早い。少しアタシと遊ばないか? どうせ明日は休日だろう? 多少遅くまで寝ていても大丈夫ではないか?」 「いきなり何言ってるんだよ……」 布団から右手を出し、訊き返す。 ラセンは微笑みながら、襟元を引っ張った。腰に巻かれた赤い帯が解け、白い上着がはだける。身体の線をなぞるような黒いレオタードと、控えめな胸の膨らみ。 「最近クリムのヤツから魔術を教わっているのだ。おかげで前よりも少し上手く身体が動かせるようにになったのだが――消耗は激しくなってるらしい」 ラセンの頬が赤く染まっていた。ラセンは自身を維持するために、人間の情報を必要とする。以前ルクに襲われて基幹情報の補充は成されたはずだ。減るにはまだ早いが、魔術の練習が消耗を早めているのだろう。 「魔術の練習か――」 「今はまだ大したことはできぬが、いずれ夜狐の女王としての力を取り戻す!」 力強く宣言し術符を破った。 音もなく微かな影が部屋を覆う。音を遮断する結界。 どこまで力を付けられるかは分からないが、一応運動能力は上がっているようだ。以前は床からベッドにも登れなかったが、いつの間にか寝ているオーキの上に乗れる程度になっている。それに見合って消耗も増えているらしいが。 「それよりも、今はアタシを好きにするといい。お前もいい年頃だし、我慢している事くらいは、わかっているぞ? ん?」 オーキの頬へと右手を伸ばすラセン。 カチ、と背中のネジが鳴った。 オーキは一度息を吸い込み。 「なら遠慮無く」 ラセンの手を左手で掴んだ。右手を掴んだ腕へと這わせる。小さな手と細い腕だが、質感は生物のもので、およそ人形とは思えない精巧さだ。 右手から肩を通り、左手へと。生きているような皮膚の感触。 左手でラセンのお腹をなぞる。指先に触れる滑らかなレオタードの感触。人形であるはずなのに、筋肉や骨格の感触まである。 作ったフリアルは、無駄な凝り性だったらしい。 「別にこっちを触ってもいいんだぞ?」 ラセンが両手を自分の胸に触れさせる。柔らかく形を変える控えめな胸の膨らみ。 オーキは無言で胸に手を触れさせた。撫でるように手を動かす。その手の動きに合わせて、ふたつの膨らみが形を変えている。 「ん」 ラセンが片目を瞑った。 狐耳を伏せ、尻尾も伏せている。頬は赤く染まっていた。 両手で包むように、ラセンの胸を撫でる。揉むというよりは、胸全体をマッサージするようて手を動かす。小さく痙攣するように、狐耳と尻尾が跳ねていた。ラセンの身体全体が熱を帯びているのが分かる。 それでもラセンは余裕たっぷりに笑いかけてきた。 「どうだ? アタシの身体は?」 「淫乱狐」 ぼそりと呟く。 「なっ」 狐耳と尻尾をピンと立てるラセン。 オーキは右手で胸の先端を指でなぞる。レオタードの上からでも分かる、立った乳首。それを親指の腹で優しく擦った。同じく左手で乳房の淵をなぞるように撫でる。 「んんっ、あっ!」 顔を赤くしながら、ラセンが甘い声を漏らす。 オーキの手を掴んで引き剥がそうとしているが、力は微々たるものだった。顔だけでなく腕なども赤く染まり、熱を帯びている。 「やっぱり淫乱だ」 「う、うるさい……!」 必死に言い返してくるが、声に説得力はない。 オーキは両手をラセンの脇に差し込んだ。 「な、何をする気だ?」 問いには答えず、身体を起こす。向かい合っていたラセンの身体を横向きにし、抱きかかえる。小さな子供を抱えるような、横抱きの姿勢へと。 そのままオーキは両手をレオタードの脇に差し込んだ。 「ん」 柔らかな乳房を直接触り、親指と人差し指で乳首を摘んだ。 小さな膨らみを壊さないように、丁寧にこねていく。 「んっ、あっ! おい、小僧! んあっ! ちょっと待……待てっ! ああっ!」 快楽に身を捩りながら狐耳と尻尾を不規則に痙攣させていた。 両手でオーキの手の動きを遮ろうとしているが、抵抗になっていない。 両手で少し強めに乳首を摘む。 「ひんっ!」 びく、とラセンの身体が硬直した。 続けて、同じように指を動かす。少し痛みを感じるほどの力で。 「ああっ! ひっ、このっ……あぁっ! おいっ、んんっ! ああ――ッ」 そこでオーキは指の動きを止めた。 背筋を伸ばした体勢から一度脱力するラセン。さっきのまま胸を弄っていたら、それだけで絶頂を迎えていたかもしれない。 「貴様は――」 赤い瞳でオーキを睨み付けるが。 きゅっ、と。 オーキは再びラセンの乳首を強く摘んだ。 「ひゃぅん!」 可愛い悲鳴とともに、ラセンが身体を仰け反らせる。軽く達してしまったのだろう。 思っていたよりも敏感なようだ。さらに半ば予想はしていたが、少し痛いくらいの方がより感じるらしい。 脱力して荒い呼吸をしているラセンに、オーキは笑いかけた。 「これで終わりってわけじゃないんだろ?」 「当然だ……」 気丈に言い返してくるラセン。 オーキは右手をラセンの胸から抜き、背中に回した。人形のような大きさの身体を抱え上げる。さらに左手で顎を掴み、顔を自分へと向かせる。 オーキの唇がラセンの唇と重なった。 「んん!」 驚いたように赤い目を見開くが、抵抗はしてこない。 薄く小さな唇の感触。 と同時に、オーキの左手がラセンのスカートの中に刺し込んだ。 滑らかな太股を優しく手でなぞりながら、徐々に足の付け根へと手を移動させていく。 右手で再び胸への愛撫を再開しながら。 つっ。 左手が足の秘部を撫でる。 「ん……」 ラセンが小さく呻いた。 その部分の形を確かめるように、オーキは指先でラセンの秘部をなぞっていく。微かに膨らんだ下腹部。小さな割れ目と控えめに自己主張をする淫核。その形がレオタードの上からでもはっきりと分かる。 オーキはラセンから唇を離し、下で自分の唇を撫でた。 「やっぱり淫乱狐じゃないか?」 「うるさい……」 オーキの呟きに、ラセンは目を逸らしながら反論してくる。 「でも、俺はそういうの好きだけどな」 オーキは一度頷き、そう笑いかけた。 「なっ!」 ラセンが驚いたように目を丸くする。狐耳と尻尾がぴんと起った。 が、その驚きも次の刺激にかき消される。 「ああっ! むねは――やめっ! ひっ!」 再びレオタードの隙間に差し込んだ右手が、乳房全体を優しく揉みほぐしていた。親指と人差し指とで、つんと起った乳首をこねていく。 「んんぁぁ……!」 ラセンが赤い瞳を見開く。 しかし、逃れることも抵抗することもできない。オーキの左手がレオタードの上から、ラセンの割れ目と淫核を丁寧に撫で上げる。じっとりと熱と湿り気を持つ秘部。 「ああっ、身体がっ……融けそう、だっ……!」 ラセンの頬は赤く染まり、赤い瞳も潤んでいた。口はだらしなく開けられ、涎がこぼれている。目元に浮かぶ小さな涙の輝き。 何かを求めるように、ラセンが震える手を伸ばしてくる。 「おい、小僧……」 オーキは右手に力を込め、ラセンの身体をしっかり抱きしめ、その唇に自分の唇を重ねた。小さな咥内に自分の舌を差し込み、ラセンの歯や舌を絡め取るように舐める。 同時に、右手で痛みを感じるほどの強さで乳首を摘み上げ、左手で勃った淫核を摘み上げる。全身から弾ける快感の信号に、ラセンの目が見開かれた。 「ンンン……ンン――ゥゥ……!」 低い呻き声とともに、ラセンが絶頂を迎える。狐耳と尻尾をぴんと伸ばし、身体中の筋肉を不規則に動かす。意識とは無関係に全身が反射の動きを示す。人形であるはずなのに、ひどく生物的な反応だった。 「ぅ……ぁ……」 しばらく快感の爆発を味わっていたが、やがて糸が切れたように力が抜ける。 オーキはラセンの唇から自分の唇を離した。 にやりと不敵な笑みを浮かべ、ラセンがオーキを睨み付ける。 「おい、小僧。これで終わというわけではないのだろう?」 「当たり前だ……」 オーキも応じるように笑みを返した。 |
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