ラセンの小さな口内に舌を差し入れる。小さな舌、唾液に濡れた肉、小さな歯。それらを嘗め取るように舌を這わせる。そのような性質なのか、唾液はほのかに甘い。
「ん……は……」
喉から漏れる、甘い吐息。
オーキはラセンから口を放した。濡れた唇を嘗め取る。
赤いリボンで目隠しされたラセン。頬を赤く染め、荒い息をしている。しかし、苦しげではない。まるで酔っているような風体だった。
「さて、これからどうして欲しい？」
ラセンの顎を指で摘み、訊く。
ラセンは微かに頬を引きつらせながら、
「い、痛いのは、やめてくれよ……？」
「分かってる。そういうのは趣味じゃない」
小さな身体を抱え上げ、膝に乗せた。倒れないように左腕で肩を支える。子供のような体躯ながら、背筋や骨格はしっかりしてた。背中のネジも含めて中に金属が入っているためか、やや重い。
オーキは右手の指をラセンの足の付け根に差し込んだ。
「んっ」
狐耳と尻尾が立つ。
その反応には構わずオーキは指を動かした。優しく。足の付け根の秘裂をなぞるように、指先を往復させる。抱きしめているラセンの身体が硬くなった。
「ん……」
ラセンの喉から吐息が漏れる。
逃げようと身体を動かすが、両腕を縛られてるため肩を動かす程度しかできない。淫核のあたりに指が触れると、ラセンが小さく肩を跳ねさせる。
オーキは秘部から指を放した。指先がうっすらと光沢を帯びてる。
「もう濡れてるのか。気が早いヤツだな――」
「う、うるさい！」
言い返してくるものの、歯の根があっていない。
「もしかして、俺に身体拭かれてた時から、感じてたのか？」
「そ、そんなわけあるか！ さすがに失礼だぞ！」
オーキの呟きに反論する。
「ふむ」
頷きながら、手を移した。胸の膨らみへと。大きくはないが、小さくもない。やや控えめな形の良い乳房だ。縁をなぞるように指を動かす。
「んっ……」
ラセンが身を竦ませた。
オーキは優しく胸の縁をなぞり、全体をマッサージするように手で包み込む。手の動きに合わせて、柔らかく形を変えていた。そして手の平に触れる先端の突起。
「おい、こら……ぁ……！ やめろ――！」
抗議してくるが、オーキは手を止めない。
形や柔らかさ、張りや感度を確かめるように、ラセンの胸を撫でていく。手触りは人間の肌と変わらない。大きさ以外はまるで本物のようだった。
「柔らかいな。本当に良くできてるよ。俺は裁縫だけど、フリアル先生の造型の技術は本当に凄い……。細かい部分まで丁寧に作ってある」
感心しながら、つんと立った乳首を指で押す。微かな反発とともに潰れる突起。そのまま指先を動かすと、柔らかく形を変えた。
「あっ。はぁ、はひぃ……」
指から逃げるようにラセンが身を捻っている。両腕を縛られ、オーキの右手に肩を支えられているため、悶えることしかできないが。
オーキは胸から手を放した。
一度手を引き、ラセンの身体を順番に見下ろす。
「ぅぅ……」
ラセンは不安げに尻尾を伏せていた。リボンによって両目を塞がれているため、次にどこに手が向かうのか分からない。太股をすりあわせ、震えることしかできない。
カチリ。
と背中のネジが鳴る。
オーキは左手を一度引き、ラセンの腋に差し込んだ。と同時に右手も腋に差し込む。両脇から手の平で胸を包むように。小さな身体なので手だけで支えることができた。
「ん」
息を飲み込むラセン。
自分の唇を舌で舐めてから、オーキは親指でゆっくりと胸を撫でる。手に合わせて潰れ、形を変えるふたつの膨らみ。痛くないように加減しつつ、形や柔らかさを確認するように指を動かした。
頬を赤く染め、ラセンは無力に身を捩る。
「あっ、やっ、はっ、こ、小僧ぅ……！ それは、やめ……んん」
首を振りながら、ラセンは切なげに声を絞り出していた。何かから逃れるようにきつく唇を結び、太股をこすり合わせている。ぱたぱたと尻尾が跳ねていた。
オーキはラセンの首元に顔を近づけ、肩に噛み付く。
「ぅ……」
肩から首元を甘噛みしながら、肌に舌を這わせる。
耳元で聞こえるラセンの荒い吐息。どのような仕組みで呼吸をしているのかはわからないが、不規則な息が漏れている。
「あっ、ん……。やめっ――ぅぅ」
親指の先に感じる堅い感触。小さな乳首は張り詰めたように経ち、オーキの与える刺激を甘受していた。逃げるように迎えるように、ラセンは身を捩っている。
オーキは右手を胸から離した。右腕をラセンの身体に回し、おもむろに狐耳を摘む。
「ヒンッ！」
ラセンの身体が跳ねた。
右腕で小さな身体を抱きかかえ、左手は胸を弄り続けている。首元から口を放し、オーキは囁きかける。人差し指と親指で狐耳を弄りながら。
「やっぱりここが弱点なんだろ、お前の」
三角形の柔らかい耳。髪の毛とは毛質の違うきつね色の毛に覆われ、耳の奥から白い被毛が伸びている。本物の狐のような耳だった。
「はっ、ふはぁ、みみ……ダメだぁ……。やめ、ろ……ぉ！」
気の抜けた声を返してくる。
普段は隠しているが、ラセンには人間のような耳もある。頭の狐耳は飾りのようなものらしい。飾りでもしっかりと感覚はあり、また自他共に認める弱点でもある。
「やめ、小僧――やめてくれ……」
泣きそうな声でラセンが言ってきた。しかし、声は艶を帯び、頬も赤く染まり、身体は情欲に震えている。拒否しまがらも、身体は次の快感を求めていた。
「耳がダメならこっちかな？」
耳から手を離し、尻尾へ。
「きゅぅ！」
動物の鳴き声のような短い悲鳴。
「ああっ、はっ、ああっ……尻尾もダメ……ぇ！」
右手で尻尾を優しく掴み、前後に扱く。尖った毛が手の平を撫でた。ぱたぱたと逃れるように尻尾が動くが、逃げることはできない。尻尾の力はそう強くないのだ。
身体を仰け反らせ、ラセンが悶えている。
突き出すように持ち上げられる胸の膨らみ。
背中を丸め、オーキはラセンの乳房を軽く舐めた。
「はひっ」
舌がなだらかな肉の局面をなぞり、先端の膨らみを弾く。手とは違い感触に、ラセンはただ引きつった声を漏らすだけだった。
「はっ、はぁ――」
丸い乳房を舌で舐め、全体を口に含み、先端を舌先で優しくつつく。一度口を放してから、乳首を歯で挟み、痛くないように加減しつつ、甘噛み。
それらひとつひとつのの刺激は、ラセンの思考へ直撃していた。
「待て……、小僧……！ くっ」
ゆっくりと口を放すオーキ。
「次はどこにしようか？」
肩から背中を撫でつつ、髪の毛に指を絡める。赤みがかった黄色い髪の毛だ。肩胛骨の形を確認するように背中を撫で、ネジに触れる。
「んっ」
身を竦ませるラセン。生き物のような身体に刺さった金属の部品。身体の動きの基準となる部分であるため、触られると
手を下ろし、丸いお尻に触れてから足の間に指を差し込んだ。
「んぁ――ん……」
尻尾が跳ねる。
しっとりと濡れた縦筋を指先でなぞると、ラセンの身体が震えた。ぱたぱたと跳ねる尻尾を右手で握りながら、左手をゆっくりと前後させる。
オーキの胸に可を押しつけ、ラセンは身を捩っていた。
「ふはぁ……。あ、頭が融ける……、おい、小僧……早くお前のものを寄越せ――！ 身体がうずいて仕方がない！」
擦れた声音で懇願してくる。
左手を足の間から引き抜き、そオーキはれを舐めた。微かに粘りけのある透明な液体。甘くもなくしょっぱくもなく、味はない。あまり気にしてはいなかったが、ふと身体の一部を溶かしているのではないかと思いつく。
小声でラセンに囁きかける。
「なら『お願いしますご主人様』って言うように」
「なっ」
跳ねるようにラセンが顔を上げた。
「言うかボケ！」
狐耳と尻尾を立て、怒鳴り返してくる。
ラセンの胸元に左手を伸ばし、オーキは小さな乳首を摘んだ。
「にっ！」
尻尾から右手を離し、頭の上に乗せる。
伏せられた狐耳を指先でつつきつつ、手の平で胸を包み込むようになぞった。刺激を待つ焦がれるように経った乳首を指で軽く押しつぶす。
「じゃ、言いたくなるまでじっくり相手をしようか」
「………貴様ぁ！」
震え声で、ラセンが呻く。