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第29話 夜の交わり


 ワンピースの背中側のボタンを外し、袖から両腕を引き抜く。そのままエプロンと一緒にワンピースもはだけた。上着はエプロンのリボンで留っている上体である。
 白いハイネックのレオタード。そして生地を押し上げる胸の膨らみ。
「これも脱ぎます?」
 マキがレオタードを撫でてから、首の後ろに手を伸ばす。
「いやいい」
 オーキはそう告げた。
 薄く伸縮性のある生地が、胸の形をなぞっている。胸の突起が生地を押し上げ、小さく自己主張をしていた。下手に脱ぐよりも艶っぽい。
「あ、意外とマニアックですね。ご主人様……ふぁっ」
 オーキはマキの首筋に優しく舌を這わせた。続けて肩や上腕、レオタードと肌の境目を丁寧に舐めていく。生き物と変わらない皮膚の感触だった。
「あっ、まっ……ああっ」
 レオタードの生地の上から乳房を舐められ、マキが震える。
 マキを乗せた右腕に、尻尾が絡み付いていた。
 オーキはゆっくりと左手を伸ばした。
「にゃっ!」
 耳を摘まれ、マキが小さな声を上げる。三角形の猫耳。
「耳は――ああっ、ご、ご主人さ……ふあっ」
 裏側の付け根を指先で掻きながら、口で胸を攻めていく。胸全体を舐めてから、胸の先端の突起を優しく甘噛みした。同時に、左手で猫耳をもみほぐしていく。
「あっ……は……」
 マキが身体を仰け反らせた。意志とは関係なく身体が反応してしまうらしい。しかし、オーキは構わず胸と猫耳を攻めていき。
「ンッ……! ッッ――!」
 マキが目を閉じ、小さく身体を痙攣させた。
 何度か身体を震わせてから、脱力する。
「大丈夫か?」
 オーキはマキの頭を軽く撫でた。安心させるように。
 目を開き、マキが頷く。
「大丈夫です……。これが、イくって感覚なんですね。始めてなのでちょっとびっくりしましたけど、気持ちよかったです。癖になりそうです……」
 頬を赤くしながら、笑った。
「次は、こっちをお願いします」
 マキはスカートをたくし上げた。
 細い足の奥。レオタードの白い生地に包まれた秘部。
 オーキはそこに手を差し入れ、指先で撫でた。
「んんっ」
 両目を閉じ、マキが身を竦める。既に身体は出来上がっているようだ。これほどのささやかな刺激に対しても反応してしまうほどに。
 目を開け、弱々しく笑う。
「触られるのは、少し……恥ずかしいです」
「なら」
 オーキはマキを抱え上げた。
 そのまま身体をひっくり返し、ベッドに下ろす。両手両足をベッドについた四つん這いの体勢で、マキはお尻をオーキに向けることとなった。
 スカートをめくり上げると、レオタードに包まれた丸いお尻があった。ふらふらと揺れている黒い尻尾。オーキはそっとお尻を撫でた。
「ひゃぅ」
 小さな悲鳴を上げる。
 オーキは足の間に人差し指を差し入れた。白い生地に包まれた秘部を指の腹でゆっくりを擦り始める。ぷっくりと膨らんだ秘肉と、小さな割れ目。そして、生地の上からでも感じられる、淫核の膨らみ。
「あっ、ご主人様っ……。ん……ああっ……」
 甘い声を漏らしながら、マキが腕を折った。ベッドに突っ伏したまま、オーキの手の反応し、身体を震わせている。
 オーキはマキのお腹に両手を差し入れ、小さな身体を持ち上げた。口を開き、マキの秘部へと舌を触れさせる。レオタードの上から形を確認するように。
「んんっ! にっ、あっ! なめ……っ。あっ!」
 身体を震わせ、擦れた声を上げるマキ。
 カチ、と金色のネジが鳴った。
 オーキは右でマキの尻尾を掴む。黒く短い毛に覆われた長い尻尾。本物の猫とそう変わらないだろう。尻尾全体を扱くように撫でてから、付け根を指先でくすぐる。
「尻尾はっ……! んっ、ひぁぅ……! にぁっ! あぁッ――」
 舌の動きと手の動きに、マキは甘い悲鳴を上げていた。敏感な部分を攻められ、身体を捩りながら快感に溺れる。
「ん――んッ……!」
 そうして再び小さく痙攣し、脱力する。
 オーキは口と手を放し、マキをベッドに下ろす。
「ご主人様――」
 四つん這いの体勢から顔を向けてくる。呼吸を荒くし、頬を赤く染めている。目は潤んだような光を宿し、焦点も少しずれているようだった。
「そろそろご主人様のものが欲しいのですけど、よろしいでしょうか? ワタシも身体の奥が疼くんです。このまま後ろからワタシを犯して下さい」
 手でレオタードを横にずらす。
 露わになる小さな秘部。小さな縦筋。透明な液体で淫猥に濡れていた。人間よりも小さいながらも、人間のものを受け入れられる柔軟性を持っている。
 乾いた唇を舐め、オーキはズボンを下ろし自分のものを取り出した。
「なら、行くぞ?」
「はい」
 頷くマキ。
 オーキはマキの腰を持ち上げ。小さな割れ目に自分のものを押し当てた。そのまま身体を前に出し、マキの膣肉を掻き分け奥へと進んでいく。
「んっ……あ、っああぁぁ……! んぁぅ!」
 オーキのものが全て呑み込まれ、マキが小さく声を上げた。
 絡み付いてくる肉の壁に、オーキは呼吸を止める。
「ふぁ。ご主人様、大きいですよ……」
「お前が小さいんだよ」
 笑いながら言ってくるマキの頭を撫でる。
 マキが心地よさそうに目を閉じた。
「動くぞ?」
「はい――」
 マキの返事を聞いてから、オーキはゆっくりと腰を動かし始めた。両手でマキのお腹を抱えたまま膣奥を突くように。
「んっ、あっ……! ああっ。これっ――凄い、です……っ! あっはっ、ひぁっ、身体の奥がっ、熱い――! ふあっ。凄いです、ご主人様っ! んんっ」
 両手をベッドに突いたまま、マキが嬌声を上げている。猫耳と尻尾をぴんと伸ばし、小さな身体で快感を貪るように。
 湿った音ともに、オーキのものがマキの小さな膣を前後に動いていた。
 オーキはお腹を支えていた手を胸に移す。
「あっ」
 レオタードの隙間から両手を差し込み、豊満な胸を鷲掴みにした。
「胸はっ……!」
 マキが猫耳を動かす。
 指を動かすと、柔らかく張りのある弾力が返ってきた。大きいながらも、身体が小さいため両手ですっぽりと覆えてしまう。指の動きに合わせて、形を変える胸の膨らみ。
 胸を揉みながら、オーキは自分のものを小さな膣内で往復させる。
「んんっ、あっはっ……。もうっ、おかしく、んんっ、なりそうです……!」
 涎を垂らしながら、上擦った声を上げるマキ。
 肩越しに振り返り、融けた眼差しをオーキに向けた。全身が小さく痙攣している。快感が限界に届きそうなのは、すぐに分かった。
「ご主人様っ、ああっ――ワタシの身体は、気持ち、んっ、いいですかっ?」
「気持ちいいよ」
 オーキは正直に応えた。
 マキが満足そうに笑う。
「へへ、嬉しいです――ん……んっ。」
 目を閉じ、声を呑み込む。
「そろそろ行くぞ」
 オーキは腰の動きを加速させ、マキの奥を強く突きながら、両手で乳首をやや強めに摘み上げる。
「あっ……あ……んッ」
 不意にマキが身を竦ませた。
「ああっ! ひ――あっ……んん……ふぁぁ……」
 そして、甘い悲鳴とともに一気に快楽の絶頂へと突き抜ける。今までのような軽い絶頂ではなく、身体の奥から突き上げるような本格的な絶頂だった。全身を強張らせながら、大きく背筋を仰け反らせる。
 痙攣する膣肉に、オーキも限界に達していた。呼吸を止め身体を震わせながら、マキの中へと精を解き放っつ。身体に痛みを覚えるほどの強烈な射精。
「あっ――ご主人様……」
 奥を叩く精液の感覚に、マキが恍惚とした声を上げていた。
 どちらも無言のまま。
 繋がったまましばらく絶頂の余韻に浸る。
「ふぁ……」
 脱力するマキから、オーキは自分のものを引き抜いた。興奮の余韻を噛み締めながら、上がった呼吸を整えるように、ゆっくりと深呼吸をする。
 それからオーキはマキの身体を両腕で抱え上げた。人形のように小さな身体を優しく抱きし、頭を撫でながら声を掛ける。
「おつかれ」
 マキも呼吸を整えながら、心地よさそうにオーキに身体を預けていた。
「また、機会があったら夜のお相手、お願いしますね」
「機会があったらな」
 オーキは苦笑いを返した。

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13/10/31