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第20章 クリムの忠告


 クリムの家の一角に作られた研究室のような部屋。何かの実験器具の置かれた机と、大量の本が並んだ本棚。この家で使われている個人用研究室らしい。もっとも、ただの資料置き場となっているようだが。
 部屋に集められたオーキとラセン、そしてルク。
 緩く腕を組んだまま、クリムがルクを見る。
「ふむ。確かに、君たちはそういう仕組みになっている。ただ、今回はラセンに引っ張られたのもあるけど、君自身欲求不満なのだろう」
「そうですネ。そうかもしれませン」
 ぺこりと頭を下げるルク。淡泊な表情の赤い髪の女である。服装は白い簡素なワンピース。だが、その身体は青いスライムらしい。
 話によるとラセンの基幹情報の消耗に空腹に引かれて、ルクがラセンを性的に襲ったらしい。同じような原理で動いているため、ラセンの情報不足に引かれたらしい。しかし、ラセンは怒っている様子もなく、机の上に立ってルクを見つめている。
 いきなり襲われたというのに、ラセンはそのことに対しては怒っていないようだった。
 クリムはあっさりと言ってのける。
「そうだな。適当にサジムのヤツを押し倒しておけ」
「はい。そうしマス」
 こちらもあっさり頷くルク。
 オーキは顔を引きつらせながら、ルクを見る。その緑色の瞳から思考や感情を読むことはできない。あっさりと無茶な助言をするクリムに、さらにあっさりとその助言を受け入れるルク。
「それは……いいのか?」
「問題無いだろう」
 訝るオーキに、クリムはこれまたあっさりと答えた。
 それから、オーキを見据える。
「あと、オーキ」
「何でしょう」
 聞き返すと、クリムはラセンに手を向けた。
「適当にラセンを虐めてやりなさい。こいつも結構淫乱だから」
「おい!」
 クリムの言葉にラセンが言い返すが、あえなく無視される。ラセンが淫乱の気があるのは、なんとなく理解していた。しかし、クリムの口から明確に事実として話されると、たじろいでしまう。
 オーキは視線を泳がせてから、
「えっと、善処します……」
 曖昧に頷いた。

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13/4/11